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蝉川泰果はパターを“浅溝”に替えてプロ初V「ボールの重みを感じやすい」【勝者のギア】

蝉川泰果の優勝セッティング。前の試合からパターのフェースの溝を浅くしていた(撮影:ALBA)

<関西オープン 最終日◇16日◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪府)◇7051ヤード・パー71>
 
プロ転向後ツアー初優勝を挙げたワンダーボーイ、蝉川泰果。「関西オープン」の4日間は、ドライビングディスタンス2位、フェアウェイキープ率13位、そしてトータルドライビング1位と、蝉川の持ち味を遺憾なく発揮した。トータルドライビング同様に、部門別で1位だったのは平均パット数。多くのバーディチャンスをものにし、数々のきわどいパーパットを沈めたことも勝因だ。

11位タイに終わった開幕戦の「東建ホームメイトカップ」では、パーオン率1位だったが平均パット数が62位と不発。課題だったパッティングが2週間で劇的に改善された。この2戦でキャディバッグ中身の見た目はほぼ同じだが、実はパターのミーリングが変更されていた。
 
ヘッドのモデル自体はどちらも『PLDミルド ANSER』だが、開幕戦で使用していたのはミーリングの溝が深い『ディープAMP』で、関西オープンは溝が浅い『シャローAMP』に変更。昨年、「日本オープン」で優勝したときと同じパターに戻していた。
 
その意図について蝉川は、「フェースの溝が浅いと弾きがよく感じます。インパクトのときに手に伝わるボールの重みを感じやすいので、そこが好きですね。溝が深い方は当分使わないと思います」。豪快な飛ばしだけではない、超繊細なフィーリングの一端を明かした。

また、昨年の日本オープン勝利時と変わったのが『i230』ロフト50度のウェッジ『U』だ。56、60度と同じ『GLIDE4.0』ではスピン量が多くなり過ぎていたため、『i230』のセットウェッジ『U』に換えたことで適正なスピン量に。ソールもアイアンの『ブループリント』に近い形状にグラインドしている。
 
ちなみに、これらの調整で『ブループリント』のW(PW相当)は47度のものを46度に立てるなど、契約するピンのツアー担当との二人三脚の調整が実を結んだ。
 
【蝉川泰果の優勝クラブセッティング】
1W:ピン G430 LST(9度/テンセイ プロ オレンジ 1K 60TX、44.75インチ)
3W:テーラーメイド ステルス2(15度/テンセイ プロ オレンジ 1K 70TX)
3I:ピン i525(18度/N.S.PRO モーダス3 HYBRID G.O.S.T X)
4I〜PW:ピン BLUEPRINT(N.S.PRO モーダス3 プロトタイプ X)
50度:ピン i230(N.S.PRO モーダス3 システム3 TOUR125 X)
56,60度:ピン GLIDE 4.0(N.S.PRO モーダス3 システム3 TOUR125 X)
PT:ピン PLDミルド ANSER
BALL:スリクソン Z-STAR ◆(ダイヤモンド)

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