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石川遼2年ぶりVの陰に、キャロウェイの未発表ウェッジ『OPUS』あり!【勝者のギア】

石川遼を2年ぶり19勝目に導いた14本は?(撮影:原田健太、ALBA)

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 最終日◇23日◇西那須野カントリー倶楽部(栃木県)◇7036ヤード・パー72>

2打差の2位から出た石川遼が、最終日6バーディ・2ボギーの「68」。トータル21アンダーまで伸ばし、2022年11月以来となるツアー19勝目を挙げた。前週予選落ちの「全米オープン」ではUTの精度などロングゲームでの課題を挙げたが、今週は「ラフからのウェッジや、入った2~3メートルのパットもジャストタッチだった。欲をかくことなくしっかり自分のタッチや読みを信じて、自分のゴルフの歯車を把握することができるようになってきた」。

「今週、一番活躍したのは54度ですかね」と話す石川だが、今週からキャロウェイの未発表ウェッジで『OPUS』とバックフェースに刻印された58度に変更。2戦前の国内メジャー「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」から変更した1Wシャフト、グラファイトデザイン『TOUR AD GC』も継続してロングドライブを放つ。

「(今週投入した58度のウェッジは)最高到達点が1メートルぐらい低くなる感じで、フェースに乗っている感じが強いのはプラスになります。11番の寄せのアプローチで58度を使って非常に良かったです。でも、今週一番活躍したのは、54度(JAWS RAW)ですかね。今後、50と54°もOPUSを用意してくれるみたいなので楽しみですね」(石川)

2年ぶりの優勝なら相当うれしいはずだが、どこか達観し、プレー中の自らを俯瞰(ふかん)している様子の石川。優勝という結果よりも、自身のゴルフ観を上書きできたことに充実感をにじませる。予選は大会実行委員長として、マイクで音声を観客に伝える試みも好評だったが、そんな複雑な思考の一端を明かしたのが、11番でボギーを喫した際の「一段階、集中力が上がった」シーンだ。

「ティショットがセーフのエリアに行ったと思ったらブッシュに入って。木に当たる方向に打ったのは自分自身だし『そこから自分がどうなるのかな』と見ていました。自分のゴルフがここからできるのかな、と注視して。フォアキャディさんが青旗を上げた時から試されている、と。暫定球の後の240yd、その後のアプローチも思った通り打てて、入れようとせずショートでいいので“1メートルの円の中にシンプルに入れる”ことに集中したので、そのタイミングで集中力が高まった。

きのうまでと同じような感じでいくかと思っていましたが、中々そう簡単には上手くいかないなとも考えていました。『きょうもこんな感じか…』と。10番で1.7メートルぐらいのバーディパットを外したんですが、そこはタッチが弱かったんですね。その瞬間に自分の中でも『おぉ…』となりましたし。あれを外してからの11番のブッシュだったので、流れは最悪でした。それらがあったからこそ、集中力を高めて12、13番と淡々とプレーすることが出来ました」(石川)

この独特で自らを俯瞰(ふかん)した複雑な“ゴルフ観”で「全米オープン」の結果もしっかり受け止めつつも、前を向く。

「全米オープンで感じたことは非常に大きい。ツアー選手権で2位、今週優勝。そうすると『この期間は調子が良かったんだね』と思われるけど、間の全米オープンの予選落ちがあるワケで。ツアー選手権の内容を引っさげて渡米しましたけど、200~250ydという幅の許容範囲を広く持つゴルフをしていたら『これだけ狙うエリアが狭く見えるんだ』と。自分のゴルフ観が、1個スイッチが切り替わったというか、新たなモノを見つけた。

それが今週に生きたかは分からないです。ただ、自分で感じたものはしっかり残ってる。自分のビジョンというものは全米オープンでハッキリしたので、早く次の海外メジャーに行きたくて行きたくてしょうがないです。でも、あす『いきなりどうぞ』と言われても『もう少し準備させてくれ』となるけど、その日がいつ来てもいいぐらいに燃えてきています」(石川)

【石川遼の優勝ギア】※全てキャロウェイ
1W:PARADYM Ai SMOKE◆◆◆(10.5゜TOUR AD GC-6S)
3W:PARADYM Ai SMOKE MAX(15゜TOUR AD GC-7X)
3,4U:APEX UW(19,23゜TOUR UB-8X,9X)
5I~PW: APEX MBツアーバージョン(N.S.PRO MODUS³システム3プロトタイプ)
50,54゜:JAWS RAW( 〃 )
58°:OPUS プロトタイプ(DG EXツアーイシュー)
PT:オデッセイ ホワイト・ホットXG #7Hプロトタイプ
BALL:CHROME TOUR X

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