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川崎春花は“どん底”から上昇気流へ 初海外メジャーに「この場にいられるのがうれしい」

ペブルビーチGLの名物ホール7番パー3で記念撮影をする川崎春花(撮影:ALBA)

<全米女子オープン 事前情報◇3日◇ペブルビーチGL(米カリフォルニア州)◇6509ヤード・パー72>

自身初の海外メジャーは少し不安を持ったなかでの現地入りとなった。昨年の日本メジャー大会「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」でツアー初優勝、さらに2勝目も飾ったが、今季は16試合に出場して6試合で予選落ち。直近2試合では3桁の順位で終えた。

いまの調子についても「全然あまり良くなくて、先週も結構叩いて予選落ちしたんですけど…」と渡米前最後の試合で肩を落とす結果に。「一番好き」と得意にするショットが左に行くようになり、「ショットの感じが人生で一番どん底やった。そのなかでも予選を通ったりはしていたけど、自分では納得できなくて、いつおかしくなるかみたいな感じだった」と苦しい春を過ごしていた。

だが、父やキャディからアドバイスをもらい、渡米直前にいい感覚を掴み始めた。体の軸が左に傾いて球をのぞき込むような体勢で見るようになってしまっていた「アドレス」を修正。それを直したことで、「前はこうなっていたといろいろ思い出せて、それをきっかけに」とかつての感覚を取り戻し始めている。

「楽しみにもしていた試合で、昔から全米女子オープンは違うような印象を受けていた」という憧れのメジャー大会。現地時間日曜日の夜に到着すると、次の日は朝8時から18ホールを回った。「芝が全然日本と違って、グリーン周りのラフも沈んじゃうから難しいなと思ったし、グリーンも小さくて全然違うな」と、プロになって初めての海外戦は手ごわそう。それでも「そんなに嫌いじゃない」と、印象は悪くない。

プロ2年目の20歳にとって、海外メジャーは目を輝かせる舞台のひとつ。「すごい人たちがいっぱいいるから『わ~』って思った(笑)」と、ネリー・コルダ(米国)やリディア・コ(ニュージーランド)ら世界トップ選手と同じフィールドに立てることにも胸を弾ませる。

今季開幕前から照準を合わせてきた初めてのメジャー。「この場にいられるのがうれしいんですけど、結果もしっかり残したい」と、もちろん結果も追い求めていく。「せっかく来たからには予選通過して、少しでも上位で行けるように、楽しめるように頑張りたいです」と“はんなり”意気込む京女。記録ずくめの勝利を飾ったメジャー覇者が、いよいよ海外メジャーに挑む。(文・笠井あかり)

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