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「なんで?」想定外プレーオフでも動じず 24歳・新藤励が念願の初V

飛ばし屋の新藤励が初タイトルを獲得した(撮影:福田文平)

<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第9戦 マイナビカップ(1日競技)◇12日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6408ヤード・パー72>

24歳の新藤励(しんどう・れい)が菊地りおとのプレーオフを制し、マイナビネクストヒロインツアー初優勝を挙げた。「これまで2位はあったんですけど、やっと優勝できた。うれしいです」と喜んだ。

後半14番から3連続バーディを奪うと一気にリーダーボードを駆け上った。最終18番パー5、バーディを取れば5アンダーでクラブハウスリーダー・徳田葵に並ぶ状況だ。ティショットを左のラフへ入れ、2打目、3打目もラフからユーティリティを握り、4オン。短いパーパットを決めたがトップには届かず、4アンダー・暫定2位タイでホールアウトした。

しかし、ここで予期していなかったことが起こる。トップに立っていた徳田が18番でライの改善違反を行ったことが発覚し、2罰打の裁定。先にホールアウトしていた菊地と首位タイに浮上し、プレーオフが決まった。

プレーオフ1ホール目。両者ともにフェアウェイをキープした。先に打った菊地のサードショットはピン奥へ。新藤はさらに近いピン横1メートル弱に寄せた。菊地は難しいスライスラインを読み切れずパー。続く新藤がウィニングパットを沈めると、ようやく笑顔を見せた。グリーン横には選手たちが出迎え、祝福のウォーターシャワーを浴びた。

まさかの展開だった。ホールアウト後、クラブハウスへ戻り、片づけをしている時にプレーオフになるかもしれないことを知らされた。アテストを終えると、プレーオフが確定。「なんで?」と思いながら18番ホールへ向かったという。想定外の事態だったが、「(正規の18番では)バーディが欲しいって思っていた中のパーだった。ラフには絶対に入れたくないなって思いながらやりました」と反省を生かして望んだ。

前週のJLPGAプロテスト2次予選(B地区)ではトータル9オーバーで敗退となった。調子が悪いなか迎えた今大会では「なんとか我慢できたんじゃないかな。いい緊張感をもってできた」と評価する。狭く、アップダウンのある瀬田ゴルフコース 北コースで「苦手意識のあるホールでもマネジメントがちゃんとできた」。フェアウェイキープしたホールではセカンドショットをしっかりとチャンスにつけて、連続バーディにつなげた。

ティーチングプロA級の資格で今季から国内女子下部のステップ・アップ・ツアーに出場している。初出場となった4月の「ツインフィールズレディース」では4位。さらに翌週も9位に入る活躍を見せた。「たまたまです」と話すが、7月の「JLPGAティーチングプロ競技会」では1位タイ通過を果たし、11月に開催されるQTファーストステージへの出場権を獲得。下部ツアーでの経験が大きな自信になっている。

課題はアプローチとパター。「他の選手と比べてまだまだだなと感じる。強化して、グリーンを外したホールでもしっかりパーを拾って、スコアを落とさないゴルフができるようにしていきたい」。残り2カ月でQTファーストステージ突破を目指す。

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