
中野麟太朗は2大会連続3位に入った(撮影:ALBA)
<アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 最終日◇26日◇エミレーツ・GC(アラブ首長国連邦)◇7289ヤード・パー72>
「2年連続の3位ですね」。遠くを見つめながらそう話した中野麟太朗(早大)は、再び悔しさを胸にこの大会を後にすることになった。
昨年、太平洋クラブ御殿場コースで行われた日本大会でも3位。悪天候による順延が続くなかでも上位を維持していたが、勝利には届かなかった。今年はリベンジとばかりに、再び上位争いを演じながらその頂に手が届かなかった。
ラウンド後には涙を流した。「いつもの自分の感じではなかった」。4日間を通してドライバーは好調だったものの、ショートゲームでスコアを作れず違和感を覚えた。最終日には3パットもあり、自身でも首をかしげる。
涙をぬぐいながら「優勝っていうのは特別ですね」としみじみ語る。アジアの強豪たちと互角に戦える実力を示したものの、「分からないですが、足りないものがある」と静かに振り返った。今後はプロ転向も視野に入れており、アマチュアとして出場する海外試合はこれが一区切りと考えてもいる。
今年も積極的に海外遠征をこなし、各国の選手たちと切磋琢磨しながら、世界の舞台で腕を磨いてきた。それでも「プロになったら、また1からのスタート」。厳しい世界に飛び込む覚悟はできている。アマチュア時代に積み重ねた経験を胸に、新たなゴルフ人生を歩み出そうとしている。(文・齊藤啓介)
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