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小木曽喬を初Vに導いた堀尾研仁のスイング改造 右サイド始動でトップの軸ブレを防ぐ!

プロ入り9年目、27歳の小木曽喬(おぎそ・たかし)は、6月の「ハナ銀行インビテーショナル」で悲願の初優勝を飾った。優勝の陰には、堀尾研仁コーチと3年前から取り組んだスイング改造がある。堀尾コーチは「以前と見違えるほど球が安定し、平均ストロークは72.650(2019年)から、70.848(2024年8月26日現在)まで向上。平均飛距離も276.25ヤード(2019年)から、284.32ヤード(2024年8月26日現在)まで伸びました」とその効果を語る。この3年間で小木曽のスイングがどう変わったのか。堀尾コーチに聞いた。

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スイング改造の大きなテーマは「軸の安定」でした。3年前の小木曽選手は、トップで軸が左に、切り返し以降で右に傾く、いわゆる“ギッコンバッタン”なスイングでした。ダウンスイングで軸を右に倒せば、インからクラブが下りてドローボールになるのが一般的。

しかし、小木曽選手は器用なので、ダウンスイングの途中で腰を思い切り開いて手元を前に出し、アウトサイド・イン軌道でインパクトしていました。ドローを打つ体の使い方ながらも、左にミスをしないように右に曲がる球をわざと打っていたんです。

小木曽選手と取り組んだのは、軸が左右に大きく傾かず、軸に対して体が回転するシンプルなスイングにすること。まずは、トップで軸が左に傾かないための動きを身に付けてもらいました。

以前の小木曽選手の始動は、左ヒザを曲げながら左肩を下げ、体の左サイドを動かす意識でした。それを、アドレスしたときの背骨を中心として、右肩や右腰を後ろに引く始動で、体の右サイドを動かす意識に変えました。トップでアドレス時の軸の傾きをキープできるようになり、トップの位置もフラットになりましたね。

小木曽選手と練習するときは、スイング解析システム「ギアーズ」を活用していますが、その数値を見てもトップのときの軸の角度がかなり改善された(80.3度→87.0度)のが分かります。オーバースイングに悩んでいる方は試してみてもいいかもしれませんね。

小木曽喬
おぎそ・たかし/1997年生まれ、愛知県出身。2014年の日本アマで日本人最年少優勝(当時)。今季の「ハナ銀行インビテーショナル」で念願のツアー初優勝を挙げる。所属フロンティアの介護。

■堀尾研二
ほりお・けんじ /1971年生まれ、岐阜県出身。かつてニック・ファルド(イングランド)やアーニー・エルス(南アフリカ)のコーチだったデビッド・レッドベターに師事し、ティーチングの世界に。2002年からプロコーチとして活動。これまで、谷口徹、高橋竜彦、田島創志、塚田陽亮らのコーチを務めた。

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