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6度目の正直でやっとつかんだ切符 緊張のプロテストで輝いた笑顔【2023年下半期の1ショット】

最終日ホールアウト直後の高木優奈。横顔からも喜びが伝わってくる(撮影:福田文平)

2023年下半期は、ツアー界でどんな話題があったのか? ALBA Net恒例のライブフォトで閲覧された写真の上位20位を抽出し、それぞれ振り返ってみたい。今回は、6度目の正直で切符をつかみ取ったシーン。

新たに21人のプロゴルファーが誕生した今年の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)最終プロテストでは、歓喜や悲哀のシーンがあった。そのなかで、ひときわ笑顔を輝かせて喜びを表現したのが高木優奈。“遅れてきた黄金世代”は6度目の挑戦でやっと合格をつかんだ。

黄金世代の勝みなみ、新垣比菜らと同じく、高校卒業後の2017年に初めてプロテストを受験。最終まで進んだが、53位に終わった。だが、『単年登録制度』によりプロ転向。プロゴルファーとして18年も最終テストに臨んだが、合格を逃した。

引き続き、単年登録制度でツアーを戦い、翌19年の下部ステップ・アップ・ツアー「ANAプリンセスカップ」では初優勝。統合となった20-21年には45試合に出場した。しかし、22年にTP単年登録制度が廃止。QTに出場するためにはプロテストに合格することが必須になった。

20-21年シーズンには賞金シード獲得→JLPGA正会員になれるチャンスにかけるため、21年6月のプロテストをスキップしたこともある。紆余曲折という一言では表せないほどの、一筋縄ではいかないような道のりだったが、6度目の挑戦でつかんだ“プロテスト合格”には、アテストに向かいながら自然と笑みがこぼれてしかたがない。

「一生試合に出られるんだと思ったら、こんなにうれしいことはないです。この後にはQTもあるので気を引き締めて…ですけど、さすがに今は喜びたいです!」

その後のファイナルQTでは14位に入って来季レギュラー出場権を獲得。人生一度きりの「JLPGA新人戦 加賀電子カップ(96期生)」では優勝を遂げた。これまで跳ね返されてきた壁をようやく乗り越えて、いまは怖い物なしといったところか。試合に出られる喜びをかみしめながら、“ルーキーイヤー”を笑顔で駆け抜ける姿から目が離せない。

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