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念願初Vへ実りの秋 安田祐香はパット好調で実感「優勝争いできるんだ」

2戦連続でV争い。安田祐香の初優勝はもう目前?(撮影:福田文平)

<スタンレーレディスホンダ 最終日◇8日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6590ヤード・パー72>

3打差を追って6位タイからスタートした安田祐香は後半の連続バーディなどで「69」とスコアを伸ばしたものの、2打及ばず。トータル11アンダーの単独2位に終わった。悔しい結果となったが、これまで自信を持てなかったパッティングが決まったのは好材料。初優勝にまた一歩近づいた。

大詰めの17番パー4。安田はバンカーからの2打目を4メートルにつけ、優勝への望みをつなぐバーディチャンスを作った。首位の森田遥とは2打差。決めなければいけないパットだったが、ボールは無情にもカップの右をすり抜ける。「フックスライスのスネークラインでした。惜しかったと思います」。狙い通りに打っただけに、悔しさは残る。最終18番パー5も7メートルが決められず、2打差は最後まで埋まらなかった。

終盤の勝負所では決め切れなかったが、大会を振り返れば、武器になったのはパッティングだった。「3日間、パッティングのストローク、距離感も良くて、打ちたいところに打てていたのが良かったと思います」。14番では10メートル、15番では5メートルを沈めて連続バーディ。反撃開始も好調のパッティングからだった。

平均パット数(パーオン時)はルーキーだった2020-21年シーズンから50位前後に位置しており、今季は1.8189回でツアー48位。「いつもパッティングに自信が持てないんですけど、今週は気持ち良く打てました。パッティングの大切さを改めて感じたし、ポンポンとバーディがくるとこんな風に優勝争いができるんだと実感しました」。今季はアマチュア時代から定評のあったアイアンショットの切れを取り戻し、パーオン率が昨季の67位(65%)から12位(72%)に急上昇。パッティングが決まれば、確実に上位でプレーできる。

メルセデス・ランキングは大会前の37位から28位にランクアップ。初シードを確実にすると同時に、米女子ツアーを兼ねる「TOTOジャパンクラシック」(11月2日~)、最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」(同23日~)の出場に向けても大きく前進した。

「昨年に比べて、気持ちが楽というわけではないけど、少しホッとしています。今季はノビノビやろうと決めているので、残りの試合でまた優勝争いが出来たらいいなと思います」。安田から“初優勝が期待される”という枕詞が外れる日は、決して遠くはないはずだ。(文・田中宏治)

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