
<ダンロップフェニックス 2日目◇21日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7117ヤード・パー70>
連日の「68」をマークした石川遼がトータル4アンダーの6位タイと優勝圏内で決勝ラウンドに進出した。これまで結果を出せてないフェニックスだが、この日は一時6アンダーで首位に並ぶなど、攻略の糸口を見つけた様子。「あと36ホールといわず、なんならもっとやりたい」と苦手克服を楽しんでいる。
2日目は1番で2メートルのバーディパットを沈める会心のスタート。昨年までのパー5から512ヤードのパー4に改修され最難関ホールとなった4番では右手前のバンカーからの3打目をピタリと寄せてパーをセーブした。
左ラフからの2打目は「完璧に打ってもバンカーだし、ミスするにしてもバンカーというイメージで打ちました。結果は完璧なショット。仮にあれがバンカーを越えてもグリーンに止まったかどうかは分からない感じでしたね」。1番のバーディ以降は9番までスコアカード通りのパーが並んだ。
後半も出だしの10番をバーディとすると、1オンが狙える13番パー4では「3Wで完璧なティショットだったんですけど、右奥に行ってしまって、木の間を抜いてワンクッションみたいなアプローチがたまたま50センチにつきました」。さらに16番でも1.8メートルを決めてバーディを奪い、この時点で首位に並んだ。
ところが、直後の17番パー3で痛恨のダブルボギー。右サイドのピンに対し、左に乗せて2パットがイメージした攻略ルートだったが、想定よりさらに左に行ってピンチに。厳しいアプローチとなった2打目はグリーンをオーバー。3打目は寄せ切れず、最後は「ストレートに読んだ」という1.4メートルのボギーパットがわずかに右に逸れた。「2打目のアプローチは狙い通り打てたので仕方がなかった。右に外しても、左に外しても難しいんですけど、右のバンカーの方がやさしかったと思う。コースを知らな過ぎですね」。ダブルボギーの場面を振り返りつつも、時折、笑顔が覗くのはフェニックス攻略を楽しんでいる証拠だろう。
「自分が打ちたい球を打ってコースをねじ伏せるのではなく、毎ホール、自分なりに攻めていくというのは楽しいです。あと2日間もプラン通りやりたい。もったいないところもあったけど、今日はそれができたかなと思います」。3日目はともに今季、コーンフェリーツアーでプレーし、米ツアー昇格を決めた平田憲聖、ニール・シプリー(米国)とのペアリング。石川にとってはますます楽しいラウンドになりそうだ。(文・田中宏治)
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