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金谷拓実のクラブは学生時代から変わらない!? ドライバーは19年モデル、パターは18年モデルを使用【勝者のギア】

最後は1.2メートルのパーパットを沈めて優勝。金谷拓実のバッグは古いクラブばっかり!?(撮影:ALBA)

<BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 最終日◇4日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇7430ヤード・パー71>
 
「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」で初めてメジャータイトルを獲得した金谷拓実。そのバッグを見てみると、2019年11月に「三井住友VISA太平洋マスターズ」でアマチュア優勝を成し遂げたときと、ほぼ変わらない。

ドライバー、3番ウッド、3番ユーティリティは19年発売のピン『G410』シリーズでずっと同じ。中空構造の5番アイアンは『G700』から後継の『G710』、アイアンセットは『i210』から後継の『i230』に、ウェッジは『GLIDE フォージド』から『GLIDE フォージドプロ』に替わったが、パターはドライバーと同じく過去3勝と同じモデル。18年発売のマレット型パター『SIGMA2 ARNA(アーナ)』を使い続けている。この5年間、ほぼ同じクラブでプレーしていると言っていいだろう。
 
ドライバーは『G410 PLUS』で2世代前のモデルとなる。これで持ち球のフェードに加えて、低いドローや中弾道のストレートを打ち分ける。「学生のときから使いな慣れているクラブなので、自信を持って振り抜けるところが気に入っています。新しいクラブも使いたいんですけど、なかなかシーズンオフがないので、ゆっくり調整する期間もないし、本当に新しいクラブもいいので、今度またチャレンジします」と本人はいう。
 
金谷が尊敬してやまない東北福祉大学の先輩、松山英樹は毎週のように何本もドライバーを試すのがルーティンとなっているが、金谷は手に馴染んだ1本を使い続ける。『ドライビングディスタンス』と『フェアウェイキープ率』の順位を合算した『トータルドライビング』では現在1位になっており、『G410 PLUS』への信頼は揺るがない。

アイアンは昨年8月の「セガサミーカップ」から投入したピン『i230』。その初日、実測185ヤードの16番ホールでは、5番アイアンでいきなりホールインワンを記録している。「前のモデルに比べて溝が増えたことでスピン量も増えたし、スピンコントロールもしやすい。ヘッドの形状も少しシャープになって操作性も利くので、すごく気に入っています」。今大会の最終日には、最難関の17番パー4で残り195ヤードのツマ先下がりのラフから、6番アイアンで50センチにつけてバーディを奪い、優勝を手繰り寄せた。
 
ウェッジも過去3勝と変わらず、52、58、60度のロフトバリエーション。58度と60度はロフトピッチが近いが、フルショットや球を上げる必要がない状況では58度、グリーン周りなどのボールを上げて止めたい状況では60度と使い分けている。

そして、やはり金谷拓実の代名詞といえばパターだろう。最終日は3番、9番、10番と2~3メートルのパーパットをしぶとく沈め続けた。最終18番は2パットのボギーでも勝利は揺るがなかったが、「最後は優勝者らしくしっかり決めて終わりたかった」と1.2メートルのパーパットを決めてコブシを何度も握り、ギャラリーの拍手に手を挙げてこたえた。
 
金谷の今シーズンの『パーキープ率』は90%超えで現在2位、リカバリー率は77.48%でトップに立っている。とにかく金谷はボギーを打たないのだ。そのパターは18年発売の『SIGMA2 ARNA』で学生時代から6年使い続けている。「形もそうだし、打感がやわらかい。本当に自信を持って打てるクラブなので使っています」と話す。『SIGMA2』シリーズは『トゥん。』というやわらかい打感を前面に押し出したパターで、かつては渋野日向子も使っていた。
 
金谷のボールには『JKG』という3文字のロゴが入っているが、これは『Just keep going』の略。“前進あるのみ”で後ろは振り返らないという金谷のゴルフに対する姿勢を表しているが、クラブだけは前進してない!?

【金谷拓実の優勝クラブセッティング 】
1W:ピン G410 PLUS(9度/THE ATTAS 6X)
3W:ピン G410 LST(14.5度/THE ATTAS 6X)
3U:ピン G410(19度/ATTAS HY IP BLUE 95S)
5I:ピン G710(21.5度/AMT ツアーホワイト X100)
5I〜W:ピン i230(AMT ツアーホワイト X100)
52,58,60度:ピン GLIDE フォージドプロ(AMT ツアーホワイト X100)
PT:ピン SIGMA2 ARNA
BALL:ブリヂストン TOUR B X

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