• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 「アゲンストでも低い球を打ったりしない」 女王・山下美夢有が強風でも真っ向勝負を宣言する裏付けは?

「アゲンストでも低い球を打ったりしない」 女王・山下美夢有が強風でも真っ向勝負を宣言する裏付けは?

昨季女王・山下美夢有が2週連続優勝を狙う(撮影:鈴木祥)

<リゾートトラスト レディス 事前情報◇24日◇グランディ浜名湖ゴルフクラブ(静岡県)◇6500ヤード・パー72>

先週2位に7打差をつける圧勝で、今季2勝目を挙げた山下美夢有。メルセデス・ランキングでも1位に浮上し、昨季女王のエンジンが一気に暖まってきたようにも思える。そして今週は初めて回るコースながら2週連続優勝がかかる。「一回帰ってしっかりリセットしてやったので、疲れはないです」と練習ラウンドを回避したことで、体力も十分に回復することができた。

コースの印象については「距離も長いし、池も絡んでくるホールも多い。ちょっと難しい」と語る。それに加え、平坦なうえに遮るものが少ないため強風がもろに吹きこむのが特徴だ。「番手選びだったり、縦距離が合わない感じになってしまう。グリーンも大きいので、しっかりピンと同じ面に乗せないと難しいパッティングも残る」。昨季のパーオン率1位で、今年も70.8333%で5位につけるツアー屈指のショットメーカーも、警戒心を露わにする。

ただ風対策について聞かれると、こう答える。「あまり何も変えないようにしています。強いアゲンストでも低い球を打ったりはあまりしない。今週は下(フェアウェイ)もやわらかいからキャリーも必要になる。ボールを置く位置も替えずに、番手で調整するくらいで普段通りやります」。横風に対してはボールを乗せる意識でプレーすると話すが、基本は真っ向勝負。自分の「イメージ」を大事にする。

主要スタッツは、今季も上位の数字を並べる。そのなかで一番大事にしているものとして88.3333%で1位に立つパーセーブ率を挙げる。「これまではグリーン周りのアプローチ、バンカーもあまりよくなくて、その数値がよくなかった。しっかりとショートゲームでパーをセーブできるようにしたいと思っています」。さらなる進化への欲求はもちろんあるが、グリーンを外しても焦りなくプレーできる裏打ちが、自分のショットで勝負することを可能にしているともいえる。

ツアーで唯一、メルセデス・ランキングで1000ポイント台(1000.65ポイント)に乗せているなど、その安定感は揺るぎない。2週前の「RKB×三井松島レディス」は2位となったが、首位タイであがりながらプレーオフで敗れたもの。トップでゴールテープを切ったことに変わりはない。勢いに乗った女王が、ここから後続をさらに引き離しにかかるのか?(文・間宮輝憲)

関連記事