引退発表したレクシー・トンプソン組がPO惜敗 来年の出場は「どうかしら…」

レクシー・トンプソン&メーガン・カン組は優勝には届かず(撮影:ALBA)

<ダウ選手権 最終日◇29日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287ヤード・パー70>

米ツアー唯一のダブルス戦の行方は、イ・ソミ&イム・ジンヒ(ともに韓国)とレクシー・トンプソン&メーガン・カン(ともに米国)のプレーオフにもつれ込んだ。大会初となった延長戦のフォーマットは1つのボールを交互に打つオルタネート方式に、急きょ変更。18番パー3が舞台になった。

実測144ヤードで先にレクシーが2メートルにオン。続くソミは3メートルにつけてバーディパット勝負に。ジンヒが真っすぐなラインでド真ん中から沈めると2人はガッツポーズ。そしてメーガンのバーディパットはカップをかすめ、韓国ペアのツアー初優勝が決まった。

このダブルス戦でツアー未勝利者が優勝するのは初めて。ともに1998年度生まれで、日本でいえば“黄金世代”で、米2年目の同期でもある。「ひとりだったらできない。私たちは最高のチームだと思う。来年も出たい」と喜んだ。

1年前の「全米女子オープン」で電撃的に引退を発表したレクシーは大会6度目の出場。メーガンがレクシーを誘い、初めてペアを組んだ。最終日は山下美夢有&竹田麗央の“チーム山田”と同組でプレー。バーディ締めなど怒とうのバーディラッシュで「60」をマーク。最後の最後まで優勝を争った。

「メーガンと一緒にプレー出来てとても楽しかった。私たちはとても仲がいいから、どんなプレーをしても楽しいと思っていたけれど、素晴らしいゴルフをしてくれたし、素晴らしいチームになった。(思い出は)全部です」

レクシーは出場機会を減らすとしながら、今季は8試合に出場。「マイヤーLPGAクラシック」では4位、先週のメジャー「KPMG全米女子プロ」は12位で終えるなど、引退発表後も活躍している。この後は残るメジャー2試合に出場し、ヨーロッパ戦を終えれば、5週間のオフを作る予定だ。

来年の出場については「どうかしら。わからない。今年はメーガンが私を引き込んだようなものだから」と明言せず。それでも「この大会はちょっとのんびりした楽しいイベント。地域の人たちが支えてくれて、女子ゴルフを応援してくれることが一番の楽しみで、この大会に戻ってくる理由」と感謝した。(文・笠井あかり)

関連記事