金銭面で選手に不満!? LIVゴルフが選手ミーティングを開催

グレッグ・ノーマンも頭が痛い?(撮影:GettyImages)

今年で2シーズン目を迎えているサウジアラビアの政府系ファンドがバックアップする超高額賞金ツアーの「LIVゴルフ」は先週、今季2戦目となる「ツーソン大会」(米アリゾナ州)の開幕前夜、開催コースのザ・ギャラリーGCに隣接するリッツカールトンホテルで選手全員が出席を義務づけられたミーティングが行われた。米ゴルフダイジェストが伝えている。

CEOのグレッグ・ノーマン(オーストラリア)、チーフ・オペレーティングオフィサーのゲーリー・デイビットソン氏も出席。今季行われるドラッグテスト(ドーピング検査)や、スロープレーに関する新しいルールなどが説明されたが、最も大きく取り上げられたのは今季から変わった「ビジネスモデル」の問題だったという。

匿名を条件にある選手が漏らしたとしているのは、初年度の昨年は8大会が開催され、本来は2年目の今季は10大会が予定されていたが、今ではメジャーチャンピオン、殿堂入りした選手、ライダーカップスターなど多くのトップ選手が参戦。LIVゴルフは大きく成功したと捉えられ一気に14大会のフルシーズンを敢行した。

ツアーとしては拡大したが、「契約金」をもらっている選手の中には「10大会の契約だった。試合数が増えても契約金のアップがない」と不満を漏らしている者もいるという。

今季はチーム戦が重視され、いわゆるフランチャイズ形式を採用。昨年は選手とキャディのすべての移動費、滞在費はLIVゴルフから支払われていたが、今年はチームごとに精算される方法に変更され、チームにより格差が出るなど不満の声も上がっている。

余談ながら取材をしたアラン・シプナック記者は、「たいした問題ではないが、昨年はメディアセンターのランチはフルビュッフェで素晴らしかったが、ツーソン大会は毎日冷たいサンドイッチと袋詰めされたクッキーだった」と記し、LIVゴルフは現実的なビジネスを敢行しているとした。

LIVゴルフの次戦は3月31~4月2日、「マスターズ」の前週で、米フロリダ州オーランドのオレンジカントリー・ナショナルで今季第3戦が開催される。(文・武川玲子=米国在住)

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