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笹生優花はすでに“金メダル”を持っている!? パリ五輪は新世紀世代コンビで「楽しく過ごせたら」

パリ五輪代表入りを果たした笹生優花(撮影:南しずか)

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 最終日◇23日◇サハリーCC(米ワシントン州)◇6731ヤード・パー72>

3週間前の「全米女子オープン」で大会2勝目を飾った笹生優花。メジャー連勝を目指した女子プロNO.1決定戦は、68位で4日間を終えた。それでも「パリ五輪」日本代表入りはすでに当確しており、山下美夢有と日の丸を背負うことが濃厚になった。

予選ラウンドは「74」、「75」でプレー。トータル5オーバーはホールアウト時点で70位タイまでのカットライン圏外にいた。「ここにいる選手はみんなうまい。(決勝に)行けない気がします」と予選落ちを覚悟していたが、難しいタフなセッティングでボーダーラインが下り、週末へと進んだ。

浮上を目指した3日目は1バーディ・2ボギー・2ダブルボギーの「77」と苦戦。「曲げちゃうと木の中に入ってしまうので、そこからのリカバリーが難しい」とショットが左右に散ったが、最終日も同じくショットに苦しみ「75」。4日間オーバーパーのスコアを並べて下位に沈んだ。2日目終了後には「(自分は)激しい選手だと思う。勝って予選落ちしたし、そういう選手なんじゃないかな(笑)」と、自虐的に笑っていた。

今大会終了後の世界ランキングに基づく五輪ランキングで代表選手が決まるが、日本勢1番手でその切符を獲得。「すごく楽しみにしています。体に気を付けて、棄権しないように頑張ります(笑)」と茶目っ気たっぷりに喜んでいる。

ゴルフがオリンピック競技に112年ぶりに復活したのは、2016年「リオ五輪」のこと。「オリンピック自体は知っていたけれど、ゴルフが入ったのは最近。4年に一度なので、そういう意味で特別」と位置付ける。21年「東京五輪」はフィリピン代表として、そしてこのパリ五輪では日本代表として出場。「それ(2カ国代表)も、オリンピックも自分の人生でなかなかない経験。できる限り楽しんで、パリでいろんな経験をしたい」。初訪問のパリでは「もし時間があれば観光もできたらいいですね」と、家族との時間も作るつもりだ。

一緒に出場する見込みの山下は、同じ2001年生まれ。「同期なので楽しみです。みんなで楽しく1週間を過ごせたら」と“新世紀世代”コンビで躍動を目指す。

稲見萌寧に続く2大会連続メダル獲得について尋ねると、「もう持っていますけど(笑)」と全米優勝者に贈られる“金メダル”を連想させてニヤリ。「もちろん(メダルが)欲しい気持ちはありますけど、やっぱり一番は経験をして、オリンピックを楽しみたい」と意気込んだ。(文・笠井あかり)

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