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「もっと考えてプレーすればよかった」という反省は逆効果! 考えてもいいコトなし!?【“こころ”で芯喰い】

ラウンド中、【考える脳】にスイッチを入れると、スイングのことが気になったり、「ミスをしたらどうしよう」と不安を覚える。それよりも、「こんなショットが打ちたい」といった気持ちでやったほうが、結果的には上手くいく  イラスト/タカセマサヒロ

脳には「左脳」と「右脳」の2つがあり、左脳は論理的な思考を司る【考える脳】、右脳は味覚や聴覚、触覚を司る【感じる脳】の役割を果たしています。

この左脳と右脳、ゴルフではどちらを働かせればいいかご存じですか? アマチュアゴルファーのほとんどは【考える脳】を駆使してプレーをしていますが、本当に使ってほしいのは「右脳」です。何故なら、【考える脳】にスイッチを入れてしまうと、「右に曲げると大変なことになる」とか、「もっと肩を回さないと」というようにマイナス要素を頭の中で積み重ねてしまい、かえってスイングが乱れることがあるからです。

一方、【感じる脳】を働かせてプレーをすれば、自分がやりたいことが気持ち良くできるので、体の動きもスムーズになり、ナイスショットも生まれやすくなります。

そういう点でいえば計測器での距離の確認や、アプローチショットでの歩測も参考程度にとどめておくべきでしょう。実際、猿が木から木へ飛び移るときや、皆さんがゴミ箱にゴミを投げ入れるとき、「目標まで何メートルだから、こうしなければいけない」などとは考えませんよね。それと同じです。

プロゴルファーも本当にいいプレーをしているときは、【考える脳】を使っていないようです。例えば2018年のダンロップ・スリクソン福島オープンの3日目に、12バーディ、ノーボギーの60で回った香妻陣一朗選手に、当時のプレーを振り返ってもらったところ、「何も考えず、感じるままにプレーをしていた」といっていました。

もちろん、スイングチェックなどの練習の際は、【考える脳】を使いますが、ラウンド時は考えることを最小限に抑え、感じるままにプレーをしてください。そうすれば思った以上にいいスコアが出るかもしれませんよ。

解説:児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員

※『アルバトロス・ビュー』846号より抜粋

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