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この3試合が“勝負” 西村優菜が連戦5カ国目のカナダ入り、秋のアジア転戦へ「諦めない」

アジアシリーズ出場権、最終戦出場のためにもカナダで結果を残したい西村優菜(撮影:ALBA)

<CPKC女子オープン 事前情報◇22日◇ショーネシーG&CC(カナダ)◇6685ヤード・パー72>

欧州4連戦を終えた西村優菜が、今度は大西洋を渡り、北米のカナダにやってきた。これでフランス、スコットランド、イングランド、北アイルランドと戦い、オランダ経由でバンクーバーに入った。「何が何だか分からない(笑)」とこれまで経験したことのない時差ボケも感じながら、気合を入れ直し北米3連戦に臨む。

「疲れました」というのが、4連戦を終えての素直な感想。先週の北アイルランドでは2コースを使用し、ともに「過酷でした」という経験したことのない強風のなかで体力も気力も消耗。予選ラウンドはかろうじて突破したが、3日目終了時のセカンドカットで足切りとなり最終日に進めなかったのも、気持ちの面では重くのしかかる。

2週前の「AIG女子オープン」(全英)終了時のリシャッフルで、後半戦の出場優先順位を上げることはできた。ここからは出場人数が絞られる秋のアジアシリーズの出場を目指す戦い、そしてその先には60人しか出場できない最終戦のメンバー入りと、目指すハードルはいくつも待ち構える。

「なかなかうまくいかないことが多くて、あんまりしっくりきていない」という最近のプレーだが、今季初めて戦う米ツアーにおいては、粘り強さとしぶとさでなんとかここまで出場をつないできた。実質、今週から始まる後半戦では、来年の出場権を獲得という思いとともに、もちろん上位を目指していく。

そんななかで今週のカナダ、次週のポートランド(オレゴン州)、再来週のシンシナティ(オハイオ州)と平場の大会が続くが、この3連戦はこれまでよりもさらに大きな意味を持つ。「この3試合でしっかりポイントを稼いでアジアに出るという目標を諦めずに」と、10月から始まる中国、韓国、マレーシア、そして日本開催の「TOTOジャパンクラシック」に出場するには、シンシナティ終了時のポイントランキングで少なくとも50位内に入ることが目安とされている。現在の西村は75位で、上位フィニッシュが求められる状況だ。

「エンジンをかけていかないといけないところではある。あんまりプレッシャーをかけずにはいきたいですけど、その点を目標にしたい」とアジア出場権のために、ギアを上げて行く気持ちは相当強い。アジアシリーズへの出場、そこでさらにポイントを上積みし、最終戦出場へとつなげていくための第一関門突破を目指すため、今週は“スタートダッシュ”を決めたいところだ。

初めての米ツアー転戦では充実感とともに多くの苦しさを経験してきた。世界を飛び回る旅にもまれながら成長はしているものの、そこに結果をはめ込むのが次のステップ。「こういうのもなかなか経験できないと思うので、楽しんで頑張ります」と前向きに取り組む姿勢は変えずにやるしかない。欧州4連戦、カナダ、そして米国と続く旅。その先のアジアにも飛べるように、まずはカナダ成績を求めていく。(文・高桑均)

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