
市原建彦が弾道データをもとに“自分に合うか?”という目線で試打検証
今回は、アベレージゴルファーに薦めたいアイアン5機種を市原建彦が試打。テーラーメイド『ステルス HD アイアン』、ピン『G430アイアン』、プロギア『PRGR 05 アイアン』、ミズノ『JPX 923 HOT METAL アイアン』、キャロウェイ『BIG BERTHA アイアン』を、計測データをもとにそれぞれ検証していく。
試打の鉄人 プロフィール|市原建彦(いちはら たつひこ)
1978 年生まれ、神奈川県出身。ツアー通算1 勝。アマチュア時代の96 年に「世界ジュニア」を制覇。プロ転向後は、06 年「アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン」で優勝を果たしている。187cm の長身から放つ豪快なショットが持ち味。自身でトラックマンを保有し、ギアへの造詣も深い。
テーラーメイド『ステルス HD アイアン』の特徴は?
『ステルス HD アイアン』は、テーラーメイドの『ステルス』シリーズの追加モデルとして2023年に発売されたアイアンで、単に飛距離に特化させるのではなく、高弾道かつスピンがしっかり入った“グリーンに止まる球”を打てることが特徴となっている。
まず、ヘッドに軽量なポリマー素材を採用することで、空洞の大きい中空構造をとることに成功。アイアンにしてはかなり重心が深く・低くなるため、安定して高く打ち出せる設計に仕上げた。
ヘッドを後方に広げた分、ソール幅もかなり広くなり、ダフリなどのミスへの寛容性もアップ。また、リーディングエッジに丸みをつけることで、幅広ソールでも抜けが良くなり、ラフなどの悪いライからでも、正確に狙った位置へボールを運ぶことができる。
アベレージゴルファー向けにとことんやさしさを追求した『ステルス HD アイアン』。ツアー屈指のショットメーカーとして定評のあった市原建彦はどう感じたのか…?
【ステルス HD 試打レビュー】「飛距離・高さ・スピン量、どれを取っても文句の付けようがない」
試打ではテーラーメイド『ステルスHD アイアン』の7番(ロフト30度)を使用。シャフトは純正採用されている『KBS MAX MT80 JP』のSフレックスが装着され、シャフト長は37.25インチとなっている。
『ステルスHD アイアン』の見た目をチェックした市原の第一印象は、「完全にユーティリティですね。ソールの厚さがあり、ヘッド後方もボコッとふくれていて、見るからに球が上がりそうです。ロフトは少しストロングで、シャフトも少しだけ長め。どんな球が打てるのか楽しみです」
早速、『ステルス HD アイアン』を打った市原は、その強烈な球の上がり方に驚きの声を上げた。
「すごい上がり方をしていますし、ボールもつかまりますね。飛距離もキャリーで192ヤード。飛んだなという手応えはありましたけど、そこまでいくとは…すごいですね。シャフトが長い分、ヘッドスピードがいつもより出ていますし、自分のアイアンに比べて、キャリーが20ヤードほど伸びています。この飛距離にはビックリです」
続けて2球を打った市原だが、いずれもほぼ同じ軌跡を描く高弾道ドローで、190ヤード以上のキャリーが出ていた。
「こういった弾き系の打感のアイアンはスピンが減る傾向にありますけど、『ステルス HD アイアンは7番で6000回転以上と、しっかりスピンが入ってくれます。高さも出るのでグリーンに止まってくれますから、すごい武器になりそう。これだけ飛距離性能とスピン性能の両方持ち合わせたアイアンはいままで打ったことがありませんでした」
興味深かったのは、市原が『ステルス HD アイアン』を上級者でも使えると評価したことだ。
「シャフトを替えることで、初級者から上級者まで武器にできるアイアンですね。スピンが入るので、操作性が上がって、ボールを曲げることもできると思うからです。そういった意味で、高さを出したい、飛距離を出したい上級者にも使いやすいアイアンだと言えますね」
【ステルス HD 試打映像】弾道計測データ&市原建彦の評価は…?
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