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OBボギーで流れ切らさず 後藤未有が「良い転がり」のニューパターで初日“ライジング”

初日を「69」で回り好スタートを切った後藤未有(撮影:佐々木啓)

<資生堂 レディスオープン 初日◇29日◇戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)◇6605ヤード・パー72>

初優勝を目指す後藤未有が4バーディー・1ボギーの「69」をマークし、3アンダーと好スタートを切った。この日は最高気温32度の真夏日。福岡出身の後藤にもこたえたようで「プレー内容はあまり覚えていなくて、気がついたらグリーンにいる感じでした」。ホールアウト後はさすがに疲れた様子を見せたが、コース上では最後まで集中力を切らさなかった。

序盤から3つのバーディーを奪って迎えた折り返しの9番パー4。唯一のボギーを叩いたホールがこの日のハイライトだった。ティショットを左サイドのOBゾーンに打ち込むと、打ち直しの3打目も右のバンカーへ。「左にOBを打って、ビビッて右に打ったわけじゃなく、真っ直ぐ打ったんですよ。それが届かないと思っていたバンカーに入ったんです」と状況を説明したが、大ピンチだったことに変わりはない。それでも、バンカーからの4打目をピン奥5メートルにつけると、これを沈めて俗に言うOBボギー。流れを切らさず、後半に入った。

ピンチを救ったのは今大会から使用する新しいパター。ツアーでも使用者が増えている三角形のネックがついたオデッセイ「TRI-BEAM」シリーズのピン型だ。「あまりイメージを変えることはないんですけど、気分転換で打ってみたら感じが良かったので、そのまま使っています。なので、いつものパターより半インチ短いし、グリップも細いんですけど、イメージ良く転がせています」。2~3メートルのチャンスも確実に生かしており、フォローでヘッドを高く上げる独特のライジングパットに、新パターがうまくマッチしたようだ。

春先から右腕を痛めており、現在は回復傾向ではあるものの、練習量は抑えている。暑さでお疲れのこの日はラウンド後の練習は行わず「ホテルに戻ってイメージトレーニングをしておきます」と笑顔で会場を後にした。今季は首位タイ発進だった「フジサンケイレディス」(10位タイ)など、3度のトップ10入りがあるが、なかなか最後まで優勝争いを演じることはできていない。新パターと体力温存の休養が殻を破るきっかけになるのか注目だ。(文・田中宏治)

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