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「なくしていた私を見つけた」ショット軸改善の穴井詩 今季複数回V一番乗りへ

今季2勝目を狙う穴井詩。泰然自若で最終日に挑む。(撮影:鈴木祥)

<パナソニックオープンレディース 2日目◇29日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6656ヤード・パー72>

飛ばし屋の穴井詩が今季2勝目一番乗りに王手をかけた。2打差の6位から出た2日目は7バーディ・1ボギーの「66」と大きくスコアを伸ばし、9アンダーで単独首位に浮上。来週の国内メジャーに向けた調整も意識しながら、勝負がかかる最終日に向けて着々と調子を上げている。

「69」をマークした初日にティショットの不調を訴えていた穴井は「荒れた1Wをちょっと直せたかなと思います。ドロップ気味のチーピンが出ていたのが、ドローぐらいになりました」。フェアウェイキープは初日の7回から9回に増加。アイアンショットは「ここ数年にないレベルで不安がない」と自信を持っているだけに、自然とバーディチャンスも増えていった。3番で1メートル、15番での1.5メートルなど、2メートル以内を決めたバーディが4つを数えた。

修正に使ったのはバランスディスク。「最近サボっていたんで久々に乗ってみたら、どこかに忘れた私の軸を発見することができました。少し突っ込み気味だったのかなと思います」。シンプルなやり方だが、スイング中に軸が傾かなくなったことで、ティショットの曲がり幅が確実に少なくなったという。

今大会では石井雄二コーチがキャディを務める。「7、8年ぶりですかね? こういうライはそうするとか、すぐ聞けるのでいいですね」。目の前の試合だけでなく、来週の国内メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパス杯」に万全の状態で臨むことも狙いの一つだ。穴井が目指すのはこれまで果たしていない年間複数優勝とメジャーでの優勝。「いつになくいい滑り出し」と好調にシーズン序盤を戦っており、この2週間で2つの目標を一気に達成する可能性も十分にある。

強い風の中でのプレーも「特別な対策はなく、風に身を任せてやりました」とベテランらしく泰然自若。最終日は風に加えて、雨の予報で天候は荒れ模様となりそうだが、穴井のゴルフが荒れることはなさそうだ。(文・田中宏治)

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