ショット、パットともに“◎”の川崎春花が16カ月ぶり首位 唯一の悩みは3キロ減の体重…
<ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ 2日目◇5日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6667ヤード・パー72>
2日間をボギーなしで回った川崎春花がトータル11アンダーで単独首位に立った。混戦を抜け出した一番の要因は、3週前の「ニチレイレディス」からゴルフ人生初のクロスハンドに変えたパッティング。インから出て、13番パー4からの4連続バーディは4メートル、2メートル、4メートル、2メートルを確実に沈め、1番パー4はピン手前10メートルをねじ込んだ。
「入ってほしい距離をしっかり入れることができました。ニチレイのときはドキドキしながらやっていたけど、最終日にいいスコアで回ることができて、しばらくクロスでやっていこうと決めました」。そこまで5試合中4試合で予選落ち。パットの不調が大きな原因だった。ひらめきにも似たモデルチェンジ。試してみると意外なほどストロークが良くなった。ニチレイの最終日は今季自己ベストタイの「65」をマーク。この日も「一番長いパーパットは4番の1.5メートル。それが一番のピンチでした」と抜群の安定感で7バーディを奪い、今季3度目の「65」を叩き出した。
昨季は夏場をピークに不振に陥ったショットも、今季は本来の精度を取り戻している。ルーキーイヤーの2022年9月にツアー初優勝を国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」で果たし、10月には「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」で2勝目を挙げた。そのころのスイングを動画で何度もチェック。「去年は手首が折れて、クラブをインに引いていた。優勝したころのスイングに戻して、良くなった。気持ちも前向きになりました」と自信も復活した。
昨年3月の「アクサレディスin MIYAZAKI」第2ラウンド以来の首位に立った。ショットも、パットも二重丸。「やっと試合に集中できるようになった」と2年ぶりの優勝に向けて、足取りは実に軽やかだ。唯一、不安があるとすれば「みんなに言われます」と元々スリムな体がさらに細くなったこと。最近は食が進まず体重は3キロ減の49キロ。「さすがにちょっとヤバいです」。今週はおいしい食べ物が盛りだくさんの北海道。去年初めて食べたというジンギスカンなどを堪能しながら、週末の2日間を戦い抜くパワーを充電する。(文・臼杵孝志)
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