アマでツアー最高額! 高2の16歳がホールインワン達成で賞金100万円ゲットに「うれしいです」 気になる使い道は?

16歳のアマチュア・岩永杏奈がホールインワンを達成した(撮影:佐々木啓)

<スタンレーレディスホンダ 初日◇10日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6435ヤード・パー72>

大阪桐蔭高2年の16歳アマチュア・岩永杏奈が、後半6番(実測190ヤード)のパー3で、ホールインワンを達成した。この一打で、サンワテクノスからホールインワン賞として賞金100万円が贈られる。

前半14番でバーディを1つ奪ったあと、パー行進が続いていただけに、スコア面でも価値ある一打だった。「ずっとバーディが来てなかったのでうれしかった」。4番ハイブリッドで放った右からドローで戻す一打は、ピン手前5メートルに落ちて、そのままカップイン。自分の目で入る瞬間を確認すると、組全体でよろこびを分かち合った。

「賞金は意識していなかったです」と話すが、自身2年半ぶりとなるホールインワン達成はうれしそう。小学3年生の時に130ヤードのホールでドライバーを握り初めて達成してから、これが8度目のエースという“実績”にも驚かされる。

「ツアーでできてすごくうれしい。結果、賞金ももらえたのもうれしいです」と初々しく笑う。規定が2022年に改訂され、アマチュア選手でも順位による賞金を10万円まで受け取れるようになったが、ホールインワン賞に関しては、その上限はない。つまり100万円すべてを手にすることができるわけだ。

高校2年生にとって100万円は「大金すぎてもらったことがないので、分からないです」という、イメージも湧かない“超高額賞金”。使い道については、「欲しいものがないので、遊びに行くときのために貯めておきます。基本は親に預けます」と話した。「会心」という一打が運んできた、大きすぎるご褒美だ。

最終9番ではボギーを叩き、初日は2アンダーでフィニッシュ。「最後は悔しいです」と話したが、それでも記憶に残る一日になったはず。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)によると、アマチュア選手がホールインワン賞で得た100万円は「最高額」。22年には当時アマチュアの六車日那乃が、「大東建託・いい部屋ネットレディス」初日の17番で達成し30万円を手にした事例などがあるが、それを大きくしのぐ、まさに大盤振る舞いだ。

日本ゴルフ協会(JGA)が選出するナショナルチームのメンバーにも選ばれてる逸材は、来年にはJLPGAのプロテスト受験も控えている。憧れは高校の先輩「山下美夢有」と話す16歳が、渋野日向子ら米ツアー組も出場する大会で、その名前を刻み込んだ。(文・間宮輝憲)