竹田麗央が失意のメジャーで学んだこと「もっと思いっきりやれば良かった」

竹田麗央が“80”を喫して学んだこと(撮影:ALBA)

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 最終日◇22日◇フィールズランチ・イースト(テキサス州)◇6604ヤード・パー72>

首位と3打差の2位から出たムービングデーに日米ワースト「80」の急ブレーキ。優勝争いから後退した竹田麗央は、最終日を3バーディ・3ボギー・1ダブルボギーの「74」で回り、トータル7オーバー・23位タイで大会を終えた。

1番パー5で、2メートルがカップに蹴られてパー発進。実測289ヤードでワンオンチャレンジの7番では、ドライバーでのティショットがグリーン奥のラフにまで突っ込んだ。「グリーンオーバーは考えていなかった。あんなところに行くとは。キャディさんが『跳ねた』って言っていたけど、運もなかった」。

前半はボギーなしの1バーディと耐えたが、「強風の中、自分のストロークを信じて打てなかった。迷いがあるまま打つと入らないなって」とグリーン上で悩んだ。16番では「イメージが出ないまま打ってしまった」とアプローチのミスからダブルボギー。予選ラウンドでは「70」「71」とアンダースコアを並べたが、決勝はオーバーパーに転じた。

一週間を総括したとき、「本当にもったいなかった」と、失意の3日目を冷静に分析した。「去年に比べたら、心持ちはだいぶ変わった。きのうの反省は、優勝を見すぎているせいか、思い切ったプレーができなかったこと」。

メジャー初出場だった昨年の「全米女子オープン」で9位。昨年は日本ツアーを主戦場にしながら、メジャー4試合にスポット参戦して経験を積んだ。そして、日米共催「TOTOジャパンクラシック」を制して米ツアーメンバー入り。本格参戦5試合目の「ブルーベイLPGA」で圧勝を果たし、2度目の全米では2位に入った。

「なんか気負いすぎたというか。もっと思いっきりやれば良かった。ガンガン攻めるようなコースではないけど、守りすぎても逆にダメ。そのバランスが今回は合わなかった」

次々と反省が口をついて出るが、これは成長の証しでもある。目標はより高くなり、求める結果もよりシビアになったからこそだ。「上位とか優勝争いするためには、全然(力が)足りないと思った。こういうセッティングの中でも、自分のゴルフを信じてやれた人が上に行く。この経験を生かして頑張りたい」。日本ツアー8勝を挙げて年間女王にも輝いた22歳は、また大きく成長した。(文・笠井あかり)

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