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出たぞNASA砲! 畑岡奈紗が1年半ぶり『63』で81ランクアップ、もやもやラウンドから脱出のワケ

畑岡奈紗のパッティングの気づきとは?(撮影:ALBA)

<クローガー・クイーンシティ選手権 2日目◇8日◇ケンウッドCC(オハイオ州)◇6515ヤード・パー72>

畑岡奈紗がどでかい一発を打ち上げた。1オーバーと出遅れた初日のプレーから一転、この日はボギーなしの9バーディを量産。トータル8アンダーで88位タイから7位タイまで順位を上げ、上位で決勝ラウンドへと向かう。

10番でベタピンバーディ、続く11番でもバーディでスタートから勢いに乗ると、14番でもバーディ。この日442ヤードの18番パー4ではティショットをフェアウェイに置き、2打目は6番アイアンでピンハイに乗せた。右からのバーディパットはキレイに転がりカップイン。前半だけで4つ伸ばして折り返した。

後半に入っても、次々とミドルレンジのパッティングを決めて5バーディ。終わってみれば大まくりの大爆発。その理由は、入れまくったパッティングの改善にあった。「この何週間か違和感があった」という打ち出しのミス、特にスライスラインに苦労してきたが、初日終了後の練習で光が見えた。「カップのほうばかり気にしすぎていて、大事な出だしのところがちゃんとできていなかった」。畑岡の解決法は、出だし“30センチ”への意識だった。

「前は自然にできていたところが、やっているうちに忘れてしまって」と連戦のなかで失っていたものをキャディのグレッグ・ジョンストン氏と確認。「カップのほうを見てアドレスを取っていたので、目線のズレとかが、大きなズレになっていた」と原因を究明した。「読みはずっとよかったので」という狙いとこの意識はバッチリはまり、おもしろいようにバーディを決めることに成功。「やっとスコアにつながってよかった」と久しぶりに頬を緩ませる。

初日「34」パットだったが、この日は「23」。一度入り始めた感覚は、ショットにも好影響を及ぼす。フェアウェイキープは14ホール中9ホールだが、「余裕を持って狙っていけた」と、例えラフからでもチャンスにメイクに成功。パッティングにストレスがないぶん、「ちょっと荒れていた」というショットをカバーし、昨年3月の「ホンダLPGAタイランド」初日以来の9アンダーは自信を取り戻すに十分なスコアだ。

自己ベストは2年前に優勝を飾った「マラソンクラシック」(現Danaオープン)初日の「61」。パー71のコースで1日10アンダーが最高だが、「もう1コいければなと思っていました」と最終ホールも貪欲にバーディを狙った。惜しくもカップに沈むことはなかったが、納得の1日を終えて表情はさらに引き締まる。「ずっと上位で終われればと思います」。首位と6打差がつくなかでも、残り36ホールあれば、1年5カ月ぶりのツアー7勝目は遠くないはずだ。(文・高桑均)

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