
<ワイルドホース女子ゴルフクラシック 最終日◇17日◇ワイルドホースGC(オレゴン州)◇6643ヤード・パー72>
原英莉花が米下部ツアーで初優勝を挙げた。この試合前まで2度の2位を含むトップ10入り7度と、善戦を続けてきたなかでようやく手にした初勝利。「ものすごくうれしいです。ホッとしています」と、安どの表情を浮かべた。
2日目終了時点で1打差の3位タイ。逆転を目指した最終日は7番からの5連続など、10バーディを奪う猛攻を見せた。ボギーも2つに抑え、「64」で見事に逆転。終わってみれば後続に3打差をつけるトータル18アンダーまで伸ばした。「今週は1日12個のバーディを取ろうとイメージして取り組んできました。きょうの朝も、そうプレーしようと思っていました」。持ち前の攻撃ゴルフが実った形だ。
原は今回の勝利で500ptを加算。今季累計を1748.985ptまで伸ばし、ランキング3位に浮上した。これによりランキング15位以内が確定し、来季の米女子ツアー昇格を決めた。
「良かったです。本当に…。日本ツアーのシードもありながらこのツアーを選んで、戦って来て。絶対にLPGA(米女子ツアー)に行きたいという気持ちがあったから、そういう選択をしたけれど、もうとにかく…良かったです!」。米初優勝の喜びも2倍、3倍に増してくる。
今季のエプソン・ツアーは残り4試合。上位15位までと言っても、そこには“2階層”あり、ランキング10位以内に入った選手は、来季レギュラーツアーの『カテゴリー9』入り。11~15位の選手は『カテゴリー16』に割り振られる。米女子ツアーは、フル出場権(一部試合を除く)が約束されるポイントランキング上位80位までのシード選手は『カテゴリー1』というように、カテゴリーごとに出場優先順位が決定する。
今年の規定に当てはめると、『カテゴリー9』は優先順位104~115位で、昨年のQシリーズを突破した山下美夢有らが入った『カテゴリー15』よりも上位に位置。第1回リシャッフルまでの出場権もほぼ約束される。一方で『カテゴリー16』だと優先順位165~182位で、大幅に出場試合数は減ってしまう。
「来年に向けて、少しでも強くなれるように。出る試合は優勝したいですし、頑張っていきたいと思います」。昨年の最終予選会で米女子ツアーのメンバーカード獲得に失敗。それでも米国に渡り下部ツアーで戦うという“いばらの道”を選択し、それが花を咲かせた。奇しくも、岩井明愛が「スタンダード・ポートランドクラシック」で米初優勝した日に挙げた、“日本勢W優勝”だった。来年は原もトップカテゴリーで暴れまくる。
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