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桑木志帆は1打及ばず涙 初優勝逃し「自分が嫌になるくらい悔しい」

桑木志帆は初優勝ならず涙(撮影:鈴木祥)

<TOTOジャパンクラシック 最終日◇5日◇太平洋クラブ 美野里コース(茨城県)◇6598ヤード・パー72>
 
日本のエース、そして元女王とのし烈な優勝争いを演じた20歳・桑木志帆。首位タイから逃げ切りを図ったものの、この日は4バーディ・3ボギーの「71」と伸ばしきれず。トータル21アンダーは1打差を追いかけてきた稲見萌寧に抜かれ、1打及ばずに敗れた。

「久々に優勝争いをしていて緊張しました」と迎えた最終日の朝。それを表すかのように、3番パー3でボギーが先行する。これが3日目までボギーフリーの桑木にとって初めてのボギーとなった。それでもバウンスバックをすると、7番、9番でバーディ。稲見に1打のリードをもって後半へと向かっていった。
 
だが、12番で桑木がボギー、稲見がバーディとしたことで“逆転”。稲見にリードを許し、15番で稲見が落として並んでも、直後の16番では自分がボギーを叩いてしまった。バーディ必須となった最終18番パー4では、先に桑木が2打目を打ったが、持ち味のフェードがかからずに乗っただけ。「とりあえず届かせたいと思って打って、ギリ届いたのでよかったけど…」と2パットのパー。ウイニングパットを沈める稲見を見つめる目には、涙があふれていた。
 
「攻める気持ちは最後まで忘れなかったですけど、うまく体が動かなかったです」。バックナインはホールが進むにつれて緊張が増し、好調だったはずのショットに徐々に狂いが生じ始めた。「全体的に悔しい。なにがなんでも優勝したかったので、自分が嫌になるくらい悔しかった」。後悔するシーンは次から次へと頭に思い浮かんでくる。
 
この悔しい経験は、勝利で晴らすしかない。「プレッシャーがあるなかでミスをする傾向が前よりもすごく分かった。改善点は分かっているので、それを変えていければ優勝できると思う」。自分に言い聞かせるように、そして同じことを繰り返さないように…。最後は涙を乾かして、前を向いた。(文・笠井あかり)

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