「まさか」の“道産子トリオ”継続 小祝さくらが念願地元初Vへ
<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 3日目◇8日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6420ヤード・パー72>
いざ、初の地元優勝へ! 2位からスタートした小祝さくらが「68」とスコアを伸ばし、トータル11アンダーで単独首位に躍り出た。ともに北海道出身の菊地絵理香、宮澤美咲と予選ラウンドと同じグルーピングで最終組を回り「初日のような気分でした」。最終日最終組もまたまた同じ顔ぶれ。このまま伸び伸びと今季初優勝へと歩を進める。
「まさか入ると思わないのでびっくり。2メートルが入らないのに、あんな長いパットが入るんだから分からないものですね」。他人事のようなコメントが小祝らしいが、この日は集まった地元のギャラリーを驚かせるロングパットを2つも沈めた。10番では段を越える20メートル近いパットをど真ん中からズドン。17番では手前から15メートル、上りのフックラインを放り込んだ。この日の5バーディのうち3つは2オンを狙ったパー5で奪ったもの。残る2つがこのロングパットの場面だった。
道産子トリオでのラウンドについては「北海道の方にとっては観戦しやすいと思います。暑い中ついて回ってもらったので、期待に応えたいと思ってプレーしました」。4日連続という驚きの展開には「まさか明日もって思いましたけど、うれしいですね」と笑顔を覗かせた。
小祝に初めて地元優勝のチャンスが訪れたのは、まだアマチュアだった2016年の「ニッポンハムレディス」。最終日を首位タイで迎えたが、最終的には8位に終わった。「あの時は本当にアマチュアのゴルフという感じでミスを恐れず、バンバン打っていたので、今は大人になったなって感じですね」。2020年の「ニトリレディス」では笹生優花に1打差の2位で最終日をスタートし、そのまま逃げ切りを許した。「悔しい結果だったので、いつか北海道で優勝したいという気持ちが強まりました」と振り返った。
これまで北海道では知り尽くしたコースでの開催が多く「ダメなところ、行ってはいけないところがよく分かる。今回は逆に初めてのコースなので、それがいいのかもしれません」。今大会は今季38試合のちょうど半分に当たる19試合目。目標の複数回優勝に向けて、そろそろ1勝目が欲しいタイミングでもある。北海道の試合で最終日単独首位からのスタートは初めて。今回こそ地元優勝を達成する。(文・田中宏治)
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