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苦しんだ“水”との戦い 古江彩佳は順位落とすも経験値生かし再浮上へ

雨に苦しんだ古江彩佳。クラブから手を離すシーンも見られた。(撮影:南しずか)

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 2日目◇23日◇バルタスロールGC ローワーC(米ニュージャージー州)◇6621ヤード・パー71>

初日を6位タイで滑り出し、上位を追った2日目は、苦しいゴルフを強いられた。古江彩佳は2バーディ・4ボギー・1ダブルボギーの「75」とスコアを4つ落とし、トータル2オーバー・29位タイに後退し、週末に入る。

スタート直後から霧雨が選手を苦しめた。ときおり強く降るなど断続的にコースに落ちた雨粒がフェアウェイを濡らし、古江の精密なショットに狂いが生じる。10番からスタートし16番までに3ボギーでオーバーパーに転じると、18番のパー5でこの日初バーディを生んだが、1番ではダブルボギー。「昨日よりも雨が多くて、水の対応が難しかった」と、その後も思わぬミスに悩まされた。

海外メジャーのハードなコースセッティングになれば、いくら好調とはいえ少しのミスが命取りになる。特にフェースとボールのあいだに水が入ることで、インパクトには苦労した。フラット気味なスイング軌道の古江にとって、どうしても水の影響でボールが滑る現象が起こってしまう。

加えてピン位置も厳しく、攻めにくいショット、打ち切るのに勇気が必要とされる重いグリーンのパッティングなど、対応策に苦慮する場面が多々あった。「なかなかいいように回れなかった」とガマンの時間は多かったが、第一関門の予選通過はなんとかクリアした。

結果的には4つ落としたが、回りも伸び悩んだためにまだまだ上位の背中は見えている。米ツアーでもまれて得た経験は毎週積み重なっており、この日の雨のへの対応もきっと今後につながるに違いない。

「雨がどうなるかわからないけど、うまくリズムを作りながら回れたら」。アンダーパーが15人というシビアな戦いに苦しんでいるのは、何も古江だけではない。残り2日、一部雨予報も出ているなか、新たな水対策で再び上位に浮上してみせる。(文・高桑均)

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