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取り戻し始めた“高め”のドロー 渋野日向子は前向きな2アンダー発進「いいショットも多かった」

渋野日向子は前週から復調気配(撮影:鈴木祥)

<TOTOジャパンクラシック 初日◇2日◇太平洋クラブ 美野里コース(茨城県)◇6598ヤード・パー72>

少しの緊張感をもって迎えた初日は、アンダースコアでまとめた。渋野日向子は4バーディ・2ボギーの「70」で回り46位タイ。やや出遅れた形だが、ここから浮上を目指していく。

大勢のギャラリーに囲まれながらスタートすると、3番から2連続バーディが先行した。折り返す直前の9番パー5ではティショットを左の林に曲げてボギー。それでも12番で戻すと、14番では2.5メートルにつけてスライスラインを流し込んだ。「最近にしてはマシだったと感じた」と試行錯誤を重ねている中では、及第点をつけられる内容だった。

ショットに課題を感じているなか、この日は「すごい良かったんじゃないかな、というショットも多かった」と前向きに話す。グリーンがきれいに硬く仕上がっているなか、持ち味のドロー球はしっかりスピンがかかって、ピン手前に止まるシーンも多く見られた。「いままでの低いドローが出ちゃうと止まらないくらいのコンディション。それがきょうはしっかり高めのボールで止まってくれた。前向きに考えられる」。徐々にイメージと結果がかみ合ってきたように感じている。

ただ、チャンスをあと一筋で決め切れない場面も目立った。伸ばし合いのなかで4バーディにとどまったことは物足りないが、「打ち切れたところは打ち切れたので、そこはプラスに考えて」とポジティブに捉えながら、残り3日間での“爆発”に向けて集中していく。

シード権争いのなかで「どういうスタートを切れるかという不安もあった」という大事な初日を、大勢のギャラリーが見守り、その声援は渋野を後押しした。「全力を尽くすことが、自分のやるべきこと。できたかどうかは分からないけれど、バーディも獲れたし、悪いところも見てもらった。本当に最後まで応援していただけてありがたいです」。

バーディ合戦でロースコアが連発し、首位との差は7打。「これだけビッグスコアが出ているので、あと3日間で相当頑張らないといけない」と意気込みながらも、気負いすぎは禁物。「頑張らないといけないところで、いつもスコアを落としてしまっている。なるべくその一打に全力を尽くして頑張りたい」。いまの“渋野日向子”ができる最高のパフォーマンスを披露して、バーディ量産につなげていきたい。(文・笠井あかり)

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