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ゴルフの救済ルール、間違って理解してませんか? 救済処置のポイントまとめ【2024年版】

1.ゴルフの救済とは「プレーが続行できないシチュエーションでボールを動かせるルール」のこと

ゴルフ規則に記されている通り、ゴルフにおいては「コースはあるがままにプレーし、球はあるがままにプレーする。」という大前提があります。その上で、プレーが続行できないシチュエーションでは救済措置を受けられます。ただし、罰が科されるかどうかや、打ち直しの場所などにさまざまな処置があるため、判断は慎重に行う必要があります。

ゴルフ規則は4年に一度改正される

2019年、67年ぶりともいわれる大改正があったゴルフ規則。これまでも4年に一度改訂するサイクルがありましたが、2020年の予定を前倒ししての実施でした。

そもそもルールを変更する目的は、“ゴルフがより分かりやすく、より身近なものになるため”。つまり、ゴルフのさらなる普及のためです。2019年の改正では、プレー時間の短縮も主眼におかれました。例えば「40秒以内に打つことが望ましい」「ボールを探すのは3分」などのルール変更は、スロープレーを防ぐ効果を見込んだものです。

新ルール施行後は常にそれに沿って判断する必要があります。特にルール改正直後などはプロでも間違いやすいため、注意深くアップデートする必要があるでしょう。

2.初心者も覚えておくべき新ルールの救済重要ポイント3つ【2023年改正】

去年2023年は4年に一度の改訂のサイクルにあたり、全16ルールが改正されました。救済に関わる以下3つのポイントを、確認しながらおさらいしましょう。

【1】自然の力が動かしたボールが他のエリアなどに転がった場合リプレース
【2】後方線上の救済エリアの範囲が「どの方向にも1クラブレングス以内」に
【3】地面にくい込んだボールの救済の基点がジェネラルエリアに制限

2023年のゴルフ規則の変更点を全て網羅し、上記3つのポイントについても詳しく解説した「2023年に改正された16のゴルフルールを完全網羅! 各ルールの変更点を徹底解説」も、ぜひ参考にしてください。

【1】自然の力が動かしたボールが他のエリアなどに転がった場合リプレース

風や傾斜などの「自然の力」によって、ドロップ、プレース、リプレース後に止まったボールが動かされ、他のエリアやペナルティーエリアなどに止まった場合、リプレースすることが義務になりました。

そのような場合、以前はあるがままのプレーが求められましたが、今回の改正によって無罰で元の位置にリプレースできるようになりました。

【2】後方線上の救済エリアの範囲が「どの方向にも1クラブレングス以内」に

今までは基点よりピンに近づかない場所にボールがとどまる必要がありましたが、2023年からは「基点からどの方向にも1クラブレングス以内」と範囲が変更になりました。

なお、基点に関しては特に注意が必要です。

例えば池にボールが落ちて後方線上の救済エリアを選択した場合、まずバツ印の地点とホールを結んだ線を基準線とし、“その線上に”ボールをドロップしなければなりません。ドロップしたボールが最初に地面に触れたポイントが基点です。(規則19.2b)

以前は「ニヤレストポイントを決めた上で救済エリアにドロップ」でしたが、2023年のルール変更により、後方線上からずれてドロップすれば違反になります。2024年2月の「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」にて、ローリー・マキロイが2打罰となった処置のミスを記憶している人もいるかもしれません。

このルールについては、USGAルールチームメンバーが動画(インスタグラムへの外部リンク)を使って紹介しています。非常にシンプルで分かりやすくまとまっているので、「ルールの言葉が難しくてなかなか頭に入らない」「以前のルールとごっちゃになってしまう」といった方は、一度参考にしてみるとよいでしょう。

後方線上の救済については「【2023年ゴルフルール改正】後方線上の救済エリアが『どの方向にも1クラブレングス』に広がった」でも詳しく解説しています。

【3】地面にくい込んだボールの救済の基点がジェネラルエリアに制限

2023年の改正後は、地面にくい込んだボールの救済の基点がジェネラルエリアに制限されました。ジェネラルエリアとは、ティーイングエリア、ペナルティーエリア、バンカー、パッティンググリーン以外の全ての場所を指します。

地面にボールがくい込んだときの処置は「【2023年ゴルフルール改正】地面にくい込んだ球の救済 基点がジェネラルエリアに制限された」で詳しく解説しています。

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