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4連続バーディ後の「1ホールでずっこけ」には“悔”も 渋野日向子は2年連続V争いに好発進

渋野日向子は好位置で2日目へ(撮影:Yasuhiro JJ Tanabe)

<ロッテ選手権 初日◇12日◇ホアカレイCC(米ハワイ州)◇6603ヤード・パー72>

再びハワイでの快進撃を予感させる一日になった。昨年大会2位の渋野日向子は、午前組の10番ティからスタートすると、後半の5番までに6つのバーディを奪い一時は単独トップの時間も過ごした。「チャンスについたところをものにできていたのはよかった」。セカンドショット以降がピンに絡み、それを効率よく決めた。

特に18番からの4ホールは、そんなラウンドを象徴するものになった。前半の最終ホールで、まずグリーン奥からのアプローチを2.5メートルにつけバーディを奪うと、そこからのホールでもショットをいずれも2~3メートル以内にパーオン。これを1パットで決め、4連続バーディを記録した。徐々に勢いを増した風にもうまく対応。「まだまだなところもありましたけど3メートル以内につく回数も多かったので、よかったと捉えています」。さらに「ミスヒットは少ないし、ショートしても“お先”できるくらいだったし、合ってたかな」と、グリーン上も安定していた。

だが、そんな渋野が「1ホールでずっこけたので、そこはショックでした」と顔をしかめたのが6番だった。ティから池越えとなり、さらにフェアウェイの右側にはその池が伸びるホールで、ティショットが水のなかに沈んだ。「当たった瞬間にもう終わったという感じでした」。明らかなミスで窮地に立たされた。

さらにその後ティから打ち直した3打目からも左ラフ、グリーン右奥と渡り歩き、5打目のアプローチもグリーンに乗せることができない。「(気持ちを)切り替えてはいたんですけど、(3打目からの)2球とも難しいライでした。(グリーンの)左も池だし、右サイドも難しいので奥にいくのも仕方ないけど、難しかったですね」。結果的にここで6オン1パットのトリプルボギーを叩き、大きく後退。「あそこは悔しい。ショットがましだっただけに、5番のパー5で(ティショットが)右に飛び、それが続いて出たのはショックでした」。万事快調とはいかなかった。

それでも序盤の貯金もあり3アンダーの7位に踏みとどまった。明日は、さらにタフなコンディションになることが予想される午後組でプレーする。「風の読みには気をつけたい。乗らなかったら、かなり難しいところに外れる場所が多い。左右の風でぶれるけど、グリーンを狙うショットを頑張りたい」。“風とお友達になる”という意識が、きょう以上に必要になる。

フェアウェイキープ数は14ホール中9ホールながら、パーオン数は18ホール中15回記録し、アイアン以下のショットのキレを感じさせる。トリプルボギーの後も、「残り3ホールは難しいところなので、いかにパーで乗り切るか」と歯を食いしばり、実際にそうなった。首位とは3打差で、昨年、優勝を争ったキム・ヒョージュ(韓国)も4アンダーの2位につける。1年前の再現、さらにそれ以上の結果を残すために、さらに猛威をふるう風に立ち向かっていく。(文・間宮輝憲)

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