米男子POで明暗分かれた選手は? ファウラーは“笑”、スピースは“泣”…全米覇者、今季優勝者も脱落

リッキー・ファウラー(左)は2戦目へコマを進めた一方、ジョーダン・スピースら実力者が唇を噛んだ。(撮影:GettyImages)

<フェデックス・セントジュード選手権 最終日◇10日◇TPCサウスウインド(テネシー州)◇7288ヤード・パー70>

プレーオフシリーズ初戦を終え、米国男子ツアートップ選手たちの明暗が分かれた。笑顔で2戦目に向かうのが、ツアー通算6勝のリッキー・ファウラー(米国)だ。

シリーズ開幕時のポイントランキングは64位。そこから上位50位以内に入り第2戦進出を目指した試合をトータル10アンダー・6位タイで終えた。この結果ランキングは48位まで上昇し、滑り込みに成功。「前半で優勝を狙える位置につけなかった」と、勝利したジャスティン・ローズ(イングランド)とは6打の差をつけられたが、「きょうの目標は、トップ50以内を確実にすること」と、それはクリアした。

このトップ50に入ったことは、来年も高額賞金がかけられるシグネチャーイベント(格上げ大会)に出られるなど“フルシード獲得”を意味する。「今年もいくつかの出場枠を獲得できたことは本当に感謝している。来年は再びそのイベントに出場でき、(推薦を得るため)メモを書いたり、電話をかけたり、頼み事をしたりしなくて済む立場にいられるのはうれしい」と、これをよろこんだ。まずは残りのプレーオフシリーズ2試合で、2023年7月の「ロケット・モーゲージ・クラシック」以来となる通算7勝目を目指していく。

この他にも、ランク52位→37位になった今季1勝のカート・キタヤマ(米国、9位タイ)や、同56位→49位に浮上したツアー通算4勝のジョナサン・ベガス(ベネズエラ、14位タイ)らが“圏外”からの生き残りに成功した。

その一方で、ガックリ肩を落とした選手たちも。そのひとりが、ツアー通算13勝のジョーダン・スピース(米国)だ。ランク48位で迎えた大会はトータル3アンダーの38位タイでフィニッシュ。この結果、ランク54位まで後退した。右ラフからグリーンを狙って池に入れてしまった18番パー4のボギーなど、最後まで攻めたが悔いが残る結果に終わった。

ランク49位→56位に後退した23年「全米オープン」覇者のウィンダム・クラーク(米国、56位タイ)や、今季1勝を挙げながらランク50位から57位に落ちたミンウー・リー(オーストラリア、68位タイ)も、ここでシーズンが終了。続く第2戦「BMW選手権」(14~17日)後には、さらに20人がふるいにかけられ、最終戦の「ツアー選手権」(21~24日)はトップ30のみが出場できる。