2016年のリオ五輪で松山英樹ら世界トップ選手が続々辞退…　理由は“衛生環境”への不安【五輪ゴルフ振り返り】

1900年と1904年の2回にわたり開催されたオリンピックのゴルフ競技。そのあとは長らくオリンピック競技からは除外されていたが、2016年リオデジャネイロオリンピックよりゴルフ競技が復活した。

当時、ブラジルでジカウイルス感染症（ジカ熱）が流行。治安への懸念もあり、代表選手が次々と出場を辞退した。当時世界1位のジェイソン・デイ（オーストラリア）、ローリー・マキロイ（北アイルランド）やアダム・スコット（オーストラリア）、同年の「マスターズ」覇者ダニー・ウィレット（イングランド）ら大物が出場を断念した。

そのなかのひとりに、日本の松山英樹もいた。「不安を抱えながらではベストなコンディションで臨めない」と苦渋の決断を下した。

13年には頬を虫に刺されて顔が大きく腫れたことがある。16年6月の海外メジャー「全米オープン」では腕を虫に刺されて腫れたことから、黒いテーピングを巻いてプレーするなど、虫刺されによるアクシデントが当時は多かったこともあり、蚊によって媒介されるジカ熱は大きな不安要素だった。16年7月に行われた「WGC-ブリヂストン招待」を終えた後、リオ五輪の開幕まで約1カ月となったタイミングで辞退を決断した。

これにより日本代表は池田勇太、片山晋呉に決定。結果は池田がトータル3アンダー・21位タイ、片山がトータル8オーバー・54位だった。ちなみに、女子は野村敏京がトータル9アンダー・4位タイ、大山志保がトータル8オーバー・42位で終えている。男子はジャスティン・ローズ（イングランド）、女子はパク・インビ（韓国）が金メダルを獲得した。