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「めっちゃかっこよかった」 アマ馬場咲希が目指す“渋野日向子ロード”

ここまで出場したメジャー戦は悔しい結果に終わっている馬場咲希。今季最後の大舞台での活躍に期待がかかる(撮影:福田文平)

<AIG女子オープン 事前情報◇8日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6881ヤード・パー72>

「ここまでの3試合は悔しい結果だった。最後の最後にかけるわけじゃないですけど、そんな状況になるとは思わなかった。気持ちを切り替えていきたい」。今年4試合目となるメジャー大会に、アマチュアの馬場咲希(代々木高3年)は強い覚悟を持って臨む。

昨年の「全米女子アマ」を制して手にした出場権。アマチュア選手ながら、火曜日に行われたプロアマのメンバーに選ばれたところをみても、“アマ世界一”のタイトルの重み、そしてその期待度が改めてうかがえる。

だがここまでは唇を噛む試合が続いた。今年はこの全英以外に、4月の「シェブロン選手権」、7月の「全米女子オープン」、そして2週前の「エビアン選手権」に出たものの、いずれも予選落ち。それだけに「私は全米女子オープンで一番結果を出したかったけど、3試合ともうまくいかなかった。最後のメジャーなので」と意気込も強い。海外メジャーの楽しさを知ったのは、昨年、日本で行われた予選会を通過して出た全米女子オープン。特別な思い出は消えない。

馬場に“全英”のイメージを聞くと、中学3年時に見た衝撃のシーンをすぐに思い出す。2019年、渋野日向子が制覇した時、馬場はテレビの前でその姿にかじりついていた。「夜中でしたけど、ライブでお父さんと全部見ていました」。特に強く脳裏に焼き付いているのが、「めっちゃかっこよかった」という海外初挑戦の渋野が“壁ドン”で7メートルのウイニングパットを沈め、手に持っていたパターを高々と空に向けて掲げたシーンだ。4年後、「テレビでずっと見ていた大会なので自分が出られるのはうれしい」と、同じ舞台に立てることは誇らしい。その時の渋野のような活躍ができることを自分に期待する。

今年のエビアンが終了した後はすぐに、フランスから英国に渡り1週間を過ごした。もともとはお城などを見て回る時間も計画していたが、「それを忘れるくらい練習に熱を入れていました」とストイックに調整を続けた。ゴルフの状態については「う~ん」と本調子ではない様子。それでも「意気込みだけはある」と、この辺りでしっかり結果を残したいとことろ。

メジャー大会はどれも特別だ。「今回だったら全英女子の雰囲気を感じられている。全米女子オープンは去年と違う「コースで、しかもペブルビーチ。8番の崖を見て、『こんな高いの』とか『海が近い』など感動する部分も多かった」。数々の名門コースでプレーしてきたこともこの後の糧になる。とはいえ、ただの見物客で終わらせる気はさらさらない。なによりも、今年プロテストを控える18歳にとって大きな刺激となりそうだ。(文・間宮輝憲)

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