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曲がる人ほどできてない「左に振る」 史上7人目のアマ優勝者・杉浦悠太にメリットと練習法を聞いてみた

左に振るメリットを杉浦悠太に聞く(撮影:佐々木啓)

プロのスイングを真上から見てみると、当然のように体を中心にしてクラブヘッドがきれいに円を描く。しかし、一般ゴルファーがボールを前にすると、曲げたくない気持ちが働き、ヘッドを真っすぐ出そうとしてスイングの弧がゆがむ。それがかえってスライスの原因に。本来ならクラブヘッドは目標ではなく「左に振る」ものなのだ。

昨年の「ダンロップフェニックス」で史上7人目のアマチュア優勝を成し遂げた杉浦悠太(日大4年)は、25日発売のゴルフ雑誌ALBA885号で「左サイドに振り抜く動きは特に大切」と話している。「手元を体の正面に置いたまま、体の回転で振ることができる。結果としてフェースがスクエアに戻って、ネジレの少ないボールが打てるんです」というのが理由だ。
 
左に振ることの主なメリットは「フェースが開かない」「手首をこねなくなる」「緩まず振り切れる」の3つ。ヘッドスピードが速くなるのに、ボールがつかまり方向性も増す、といいこと尽くめ。左に振る方法として「フォローでは左ワキの締めるようにすることで、体とクラブの一体感が出る」という。
 
だからといって、左ワキが空かないように意識するだけで直すのは、一般ゴルファーには難しい。ここで登場するのは、プロたちが練習場で地面に置いて、アライメントを意識するために使っているツアースティック。杉浦は左ワキにツアースティックを挟んだままハーフショットして、左ワキが空かないようにスイングチェックしている。

「スティックを左ワキに挟んで、肩から肩の振り幅で打つことで、より手先を使わなくなり左に振れてきます。また、バックスイングで右ワキが空く人は、右ワキに挟んで打つといいですね」
 
ワキに挟んだままボールを打つなら、タオルやヘッドカバーのほうがお手軽に思えるが、ツアースティックにこだわる理由は? 「スティックの先端が胸の前に出るので、手元を体の正面に保って体を回す動きを意識しやすいんです」。冬は寒くて体も動かないし、着膨れもする。大きく振りにくい時期だからこそ、ハーフスイングで「左に振る」スイングの基礎を体に叩き込もう。

■杉浦悠太
すぎうら・ゆうた / 2001年生まれ。愛知県出身。昨年、ABEMAツアー「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジ in ふくしま」で下部ツアー史上8人目のアマチュア優勝。その資格で出場したレギュラーツアー「ダンロップフェニックス」で松山英樹やブルックス・ケプカ(米国)を振り切り、史上7人目のアマチュア優勝を達成、その直後にプロ転向した。

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