トリを叩いても堂々と!ボールを拾う時の“表情”がスコアを左右する【“こころ”で芯喰い】
ゴルフのプレーレベルを上げる方法として、心理学的にはパフォーマースキルを上げるメニューが考えられます。パフォーマースキルというのは、アメリカのスポーツ心理学においては広く知れ渡っているテクニックで、その名の通り“演技”をする力。競技中、いかにいい演技ができるかで、パフォーマンス力も変わってくることが実証されています。
では、どの場面でどんな演技をすればいいのか? 私のオススメは、カップからボールを拾い上げて次のホールに向かうとき、最強のチャンピオンを演じることです。
ほとんどのゴルファーは、バーディを取ったときはニコニコ顔でボールを拾い上げ、足取り軽く次のホールに向かう一方、トリプルボギーを叩いたり3パットをすると、かなりイライラしながらボールを拾い上げ、次のホールに着いてもその怒りを収めることができないのではないでしょうか。
このように喜怒哀楽が激しい人ほどミスを引きずる傾向にあります。言い換えれば、強いゴルファーになるためには、喜怒哀楽を抑えるスキルを持つことが大事になってくるということです。
そこでやって欲しいのが、どんなスコアでもカップからボールを取り出すときには、チャンピオンのごとく堂々とした態度をとることです。バーディであろうがトリであろうが、軽く笑みを浮かべてボールをカップから拾い上げ、胸を張って次のホールへと向かう。
この演技を続けることで感情の起伏は穏やかになり、どんなミスをしたあとでも、常にベストのパフォーマンスを発揮できるようになります。日常生活でも役立つスキルなので、ぜひトレーニングに励んでください。
児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員
※『アルバトロス・ビュー』841号より抜粋
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