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「反対意見も多かったけど…」 菅沼菜々がスランプ時期でも“アイドル活動”を続けたワケ

ファンの声援が菅沼菜々の活力になっていた(撮影:佐々木啓)

<パナソニックオープンレディース 最終日◇4日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6751ヤード・パー72>

2024年に陥ったスランプを乗り越え、菅沼菜々が1年7カ月ぶりの優勝(通算3勝目)をつかんだ。ウイニングパットを流し込んだ後には、苦しんだ時期を思い出し涙。「信じられない。ここまで早く復活できると思っていなくて、不思議な感覚。(最後の)パーパットを打つ前は時間があって、今までのことを思い出してました」とラストシーンを振り返った。

乃木坂46のファンで、自身もゴルフ界の“自称・アイドル”としてツアー会場で人気を誇る。この日、優勝を決めた後も、多くのファンがそのサインを求めて列を作った。

スランプの経験から学んだことを聞かれた時には、「成長できました。悪かったからこそ、周りの方の支えがありがたく感じました。悪くてもずっと支えてくれるファンやチーム、応援して下さる全ての方に支えられていました」と感謝の思いを述べる。

今オフにはファンミーティングや、臼井麗央とのアイドルユニット『chell'7(ちぇるなな)』を結成しライブを開催。歌やダンスを披露し、ファンと一緒に盛り上がった。不振の中でも、こういう形で“発信”を続けた理由についてや、『それが嫌になることはなかったか』と聞かれると、次のように答えた。

「(嫌になることも)ありました。成績が悪い時に発信すればするほど“火に油を注ぐ”というか、反対意見も多かったです。でも(ゴルフを)頑張るだけ頑張っていて、これ以上どうすることもできなかった。成績はついてこなかったけど、ゴルフをもっと広めるため、自分ができることはしたい。それで発信は続けていました」

菅沼のファンの中には、ゴルフをプレーしない人も少なくないという。“ゴルファーがアイドルをやっている”という話題で、本来なら競技に興味を持たない人たちにも、ゴルフの楽しさなどを知ってもらいたいという思いが根底にある。

昨年シードを喪失し、QTで102位に終わった後のオフは、「ゴルフが楽しいと思えるようになるまで」と、1カ月半ほどクラブを置いた。しかし、今年1月19日に開催したファンミーティングの後に練習を再開した。「たくさんの方にパワーをいただいて、今年も頑張らないとって思えました」。ゴルフ普及のための活動が、自分を救う力にもなった。(文・間宮輝憲)

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