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石川遼は次戦をスキップ 終盤戦に向けて“再調整”の一週間へ「試合並みに集中力を高めて」

石川遼にとって大事な一週間になりそうだ(撮影:岩本芳弘)

<パナソニックオープン 最終日◇22日◇有馬ロイヤルゴルフクラブ(兵庫県)◇7100ヤード・パー72>

8月の「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~」から6連戦を終えた石川遼。「体調が悪い感じではないんですけど、もともと連戦が続くなかでどこかで休まないと、自分のパフォーマンスを最後まで維持できないかなと思うので、チームで話し合いました」と、次戦の「バンテリン東海クラシック」をスキップし、後半戦に向けての“自分時間”にあてる形となった。

7月中旬の「長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ」を終えてから横浜ミナトまでは約3週間空いたが、そのあいだもツアー外競技などに出場しており、ゆっくりと自分と向き合う時間がつくれていなかった。「やっぱり8連戦とかになってくると、なかなかトレーニングができないですし。ずっと試合が続く瞬間があってもいいんですけど、試合をやって、そこで得たものを練習して、というのを試合の合間に作っていきたい」と基礎となる“土台”の整理を含めて、この一週間は調整に励む。

「しっかり体力を戻したり、トレーニングと練習をして、次の試合に備えたい」。一週間でやりたいことは明確になっている。まず、ショットの練習では「200ヤード以上の長いクラブの反復練習」を挙げる。試合中だと、スタート前とラウンド後の「50球ぐらい」を打てるだけ。

試合の会場は毎回違うため、「アプローチ、芝の感じだったり、グリーンの感じだったりっていうところを半分以上そこに割いて試合に準備」することがメーンとなる。「残りの4割ぐらいでショットの調整、というふうになってきていたんですけど、1週間まるまるショットの部分に当てることができる」。試合中にはできないような、ショット練習とスイング調整に集中するつもりだ。

これまでは「新しいスイングの動きとかを数年かけてやってきて、球がどこにいってもいいから、まず自分の動きを繰り返す」ことを心がけた。慣れてくれば理想に近い弾道が打てるという順番でやってきた。少しずつかたまってきている状況だからこそ「自分が思ったスイングをしたときに、実際ボールがどう飛んでいくというのを分析」することが次のステップと考えた。

「このクラブだったら曲がるときこれぐらい曲がるとか、曲がらなければここにこれぐらいの確率でいくというのをわかったうえで、残りのシーズンを戦えるようになれば」と、ここまでの試合で得たことを整理しながら、ショットの精度を高めていく。

「試合並みに集中力を高めて、それを100球とか200球とか打ったときにどういう球の飛び方になるのか。ちょっとずつ自分の頭に入れ込んでいく」と試合中の緊張感やプレッシャーのなかで、自分が理想とするスイングを再現するために、“空き週”とはいえ気持ちは“オン”の状態で挑んでいく。

国内男子ツアーは最終戦を含めて残り7試合と終盤戦に突入する。秋には高額賞金大会もあり、賞金王争い、シード争いも熱を帯びてくる。6月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」に続く今季2勝目に向けて、石川にとって勝負の一週間となる。(文・高木彩音)

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