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シャンクに悩んだ序盤戦 復調の佐藤心結が6位発進「振り切って本来の自分を」

19歳・佐藤心結に復調の兆し。週末も自分のプレーを貫くかまえだ。(撮影:福田文平)

<フジサンケイレディス 初日◇21日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6457ヤード・パー71>

ルーキーイヤーの昨季、佐藤心結はメルセデス・ランキング29位で初シードを獲得した。初優勝が期待される今季は、開幕戦から7戦中4試合で予選落ち。苦しい序盤戦を過ごしてきたが、この日は4バーディ・2ボギーの「69」で2アンダー・6位タイ。今季初の一桁順位発進で復調をアピールした。

「点数をつけるとしたら80点」とこの日のラウンドには合格点をつけたが、足りなかった20点分は「ティショットの左右のばらつき」。裏を返せばアイアンやパッティングには高得点をつけられた。

序盤戦の不振はアイアンショットのシャンクが原因だった。意図せず右に飛ぶボールは、その後のスイングにも影響を与える、にくいヤツである。シャンクを回避するために3戦目の「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」から、ゆったりスイングすることを意識するようになった。ミート率は上がったものの、球質が軽くなっていた。試合になると思ったような飛距離が出ず、そこから3試合連続予選落ち。苦悩の中で、自分の良さを思い出した。

「強いボールを打ったりとか、振り切る力強いスイングが自分の良さなので、そこをちょっと消してしまった部分がある」。昨季にドライビングディスタンス248.59ヤードで10位に入る飛距離と切れのあるアイアンショットが魅力。シャンクを恐れて弱い球を打っている自分に嫌気がさした。

予選落ちに終わった「ヤマハレディース」のあとから、クラブを短く握り、しっかり振ることに意識を傾けた。「シャンクを怖いとは思っていないです。原因をなんとなく理解できていると思う。注意しつつやれている」。振り切ることを思い出してショットが復調。直近2試合は決勝ラウンドにコマを進めて、34位タイ、29位タイと結果にもつながった。

そして今大会、明日からの週末には気合が入る。佐藤の地元、神奈川県小田原市は川奈から1時間30分ほど。多くの応援団がかけつける予定だ。「自分のプレーをしっかり最後まで貫きたい。ピンを果敢に攻めていくゴルフが自分には合っている」。地元のファンに対しても、自分自身に対しても本来のプレーを披露したい。(文・内藤哲)

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