今季の男子ツアーが終了 中島啓太、蝉川泰果、金谷拓実が欧州ツアー出場権を獲得
<ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日◇3日◇東京よみうりCC(東京都)◇7023ヤード・パー70>
今季の国内男子ツアーは最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」をもって終了した。賞金王は今季3勝を挙げ、1億8498万6179円を獲得した中島啓太。2位に最終戦を含む2勝の蝉川泰果(1億5581万9749円)、3位に2勝の金谷拓実(1億4116万2332円)が入り、この上位3人が2023-24シーズンのDPワールド(欧州)ツアー出場権を獲得した。
中島は9日(土)に渡米し、米下部のコーン・フェリーツアーの最終予選会(現地14~17日、米フロリダ州TPCソーグラス)に挑戦。そこで5位以内に入れば、コーン・フェリーツアーを飛び越えて、米PGAツアーのツアーカードが手に入るため、欧州ツアー参戦は最終予選会の結果次第となる。
蝉川は、来季の主戦場は日本ツアーになると話しながらも、欧州、アジアンツアー、米ツアーなど積極的に海外の試合に参戦していく予定。「来年は海外で1勝することを目標にやりたいなと思っています。(将来的には)マスターズで優勝、四大メジャーを制覇することが自分の夢」と話した。
そして、この出場権獲得をもっとも噛みしめているのは金谷だ。22年は欧州ツアーをはじめとした海外の試合へ積極的に参戦したが、思うような結果を残せず自信を喪失。今季は2月のアジアンツアーの「インターナショナルシリーズ・オマーン」で海外ツアー初優勝を挙げるなど、自信を取り戻すシーズンとなった。最終的に目指す米ツアーへの足がかりとなる欧州ツアー出場権を手に入れた25歳は、「このオフでしっかりまた練習して、来年はヨーロッパで勝てるように頑張りたい」と意気込んだ。
2022-23年シーズンの欧州ツアーでは21歳の久常涼が9月の「カズー・フランスオープン」で初優勝。ポイントランキング上位10名に与えられる来季の米ツアーのツアーカードを手にし、日本人初の欧州ツアー新人王にも選ばれた。そして、早くも新シーズンが開幕した欧州ツアーで、27歳の星野陸也が2週連続で2位に入り、十分に優勝できる力があることを示した。若手選手たちが日本を飛び出し、海外でどんなプレーを見せてくれるのか、今から楽しみでならない。(文・神吉孝昌)
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