東京もパリも…五輪のうっぷんをぶつけたエビアンの地 古江彩佳「気持ちを晴らせた」
<アムンディ・エビアン選手権 最終日◇14日◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523ヤード・パー71>
2021年の夏、「東京五輪」日本代表入りを逃した古江彩佳は、その悔しさを同年の「アムンディ・エビアン選手権」にぶつけた。スポット参戦ながら4位に入り、これが米ツアー参戦を決める後押しになった。そして3年後、同じように“うっぷん”をフランスの地で晴らした。
「パリ五輪」代表入り“圏内”の日本勢2番手で迎えた6月「KPMG全米女子プロ」。選考レースのラストマッチで2位に入った山下美夢有に逆転され、パリ行きを逃した。今年1月から五輪への想いを何度も口にして、今年の目標のひとつに掲げていたが、またしてもわずかに届かなかった。
今季はここまで8度のトップ10入りがありながら、優勝の二文字はつかみ切れずにいた。惜しい場面が続き、もどかしい時間を過ごした先に、日本勢4人目のメジャー快挙があった。今大会は同じフランスで行われ、パリ五輪の前哨戦とも言われた。「(代表入りできずに)悔しさはあった。同じフランスで優勝できたので、気持ちを晴らせたかなと思います」。
1打差2位で最終日を迎えると、差は2打に広がってサンデーバックナインへと入った。だが、14番からの3連続バーディでチャージ。首位タイで迎えた最終18番では2オンに成功して3メートルのイーグルトライ。これがウイニングパットになった。「最近まで、優勝っていうことを忘れていた。自分から落ちていくパターンも多かった。力が入って悪くなったことが多い。やっと優勝できた」。優勝を決めた瞬間、右手を高々と上げると、涙があふれた。
「こうやって優勝できたことがすごく自信になる。ひとつの壁を破れたのはとてもうれしい」。米ツアー参戦のきっかけを与えてくれたはじまりの地で、再び自信を手にした。このあとは一時帰国し、パリ五輪翌週に行われるルーキーイヤーに米初優勝を飾った「スコティッシュ女子オープン」でツアーに戻る。
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