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原英莉花、師匠・ジャンボ譲りの“高性能センサー”で選ぶシャフトは13本がUSTマミヤ製【勝者のギア】

原英莉花の46インチでのドライバーはこの組み合わせで決まり!?(GettyImages、上山敬太)

<日本女子オープン 最終日◇1日◇芦原ゴルフクラブ 海コース(福井県)◇6528ヤード・パー72>
 
「日本女子オープン」最終日、菊地絵理香との優勝争いを制し、2020年に続く大会2勝目を挙げた原英莉花。開幕前から「ドライバーが自分の中でコントロールできていたので、いいスコアが出せるんじゃないかとは思っていました」と、手応えを感じていた。3週前の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」からキャロウェイ『パラダイム』ドライバーに替えたが、先週コツをつかみ「3日間フェアウェイに置けて、自分の中でこれか」と、打ち方に確信を得ていた。

「自分の中では(投入当初は)プッシュしちゃうなと思っていたんですけど、つかまえるイメージにしたらストレートボールみたいな感じになって。最初はドローを打とうとしたら、すごいドローが出ちゃったので、インパクトでつかまえるみたいな。アドレスは自分の気持ちいいフェードのままでつかまえるイメージにしたら、自分のイメージ通りにつかまってきました」(原)

元々46.5インチの長尺愛用者だった原は、こんな苦労も明かす。「(ルール規制で)46インチになってからドライバー選びに苦しんで、いろいろ模索してきました。いつぶりか分からないぐらい、先週からいい感覚が戻りました」。答えが出た背景に、シャフトの影響も見逃せない。通常ならエースシャフトは固定してヘッドを探す選手も多いが、原は下記のように、ヘッドもシャフトも両方を試合で試し続けてきた。

今季の開幕から確認できただけでも、【1】コブラ『LTDx LS』『The ATTAS V2』➡『アッタスG7』、【2】コブラ『エアロジェットLS』『The ATTAS V2』➡『アッタスパンチ』➡『Tour AD GP』、【3】ミズノ『ST-G』『The ATTAS V2』【4】ミズノ『ST-X 230』に『イミドアンドサンズ』、【5】キャロウェイ『パラダイム』に『イミドアンドサンズ』➡『The ATTAS V2』を試した原。“週替わり”に近い状況の中、残り続けた選択肢は『The ATTAS V2』だけだった。
 
さらに、夏に『飛んでない』と心配した師匠・ジャンボから二度もシャフトをプレゼントされたが「ちょっと不安だなと思って今のシャフト(The ATTAS V2)をサブで持っていて、付け替えて練習していたら『作り甲斐の無い奴だ』と言われ、それから口をきいてもらえていません(笑)」と、裏話を明かす。師匠の親心は解るものの、経験から自身で“振り感”を絞り込めていた。
 
振り返れば、昨年はグラファイトデザイン製がベースで、一昨年は三菱ケミカル製をベースにテストしてきた原の“ギアの百試千改”は、師匠譲りにも感じる。USTマミヤの石川氏は「原プロはジャンボ尾崎プロほどのテスト回数ではないと思いますが、おそらくクラブに対する合格ラインがものすごく高いというか、そのハードルも違いを感じ取る能力も、通常より高いのは師匠譲りと言えるかもしれません」。
 
結果、現在のシャフトはパター以外が全てUSTマミヤ製。今季から契約フリーになった西郷真央も1WからUTまで同社のシャフトだが、原ほど染め上げた例は過去にあるのか。「昔、青木瀬令奈プロが下まで使ってくれた記憶がありますが、直近でウェッジまで入れたのはリ・ハナ選手ですね。アイアンやウェッジまで“振り感”を揃えたいという、女子選手が増えてきたことには感謝しかないです」(同)
 
46インチのエースドライバーが、ようやく整ったように見える原。このあと控える米国女子ツアーのQTで、その仕様に変更はあるのだろうか。
 
【原英莉花の優勝ギア】
1W:キャロウェイ パラダイム(9度The ATTAS V2 5S,46㌅)
3W:ヤマハ RMX VD(15度The ATTAS V2 6S
5W:キャロウェイ エピックスピード♦♦♦(18度The ATTAS V2 6S
4U:ピン G430(22度アッタスMB-HYプロトタイプ65S
5I:ミズノ ミズノプロ フライハイ(アッタスFF85
6I~9I:ミズノ JPX 923ツアー プロトタイプ(アッタスFF85
45,49,55,58°:ゾディア プロトタイプ(アッタスFF95
PT:オデッセイ ホワイト・ホットOG ロッシー プロトタイプ
BALL:ブリヂストン TOUR B X

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