年間最低一勝と女王へ 畑岡奈紗がマレーシア戦から見据える頂点
<メイバンク選手権 事前情報◇25日◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6596ヤード・パー72>
米国女子ツアー6勝を誇る日本のエースが、ここからラストスパートをかける。畑岡奈紗がジュニア時代から数えて2度目のマレーシア入り、そして最終の仕上げに入った。火曜日は15ホールを消化した時点で雷雨によりストップ。開幕前日のプロアマも雷雨により中断となり、全ホール消化とまではいかなかったが、なんとか18ホールすべてをチェックできた。
「体調は万全です」と先週の韓国から入り、月曜日は休養に充てて熱波のなかでも元気いっぱい。表情も明るく、ここから最終戦まで、さらなる仕上げに入ることになる。
2018年に年間2勝を挙げると、19年に1勝。コロナ禍で試合数が減った20年は未勝利に終わったが、21年2勝、22年1勝と勝利を積み上げてきた。毎年1勝は畑岡自身も最低ラインと考えているが、今季はまだそのラインに到達していない。
「焦っているつもりはないんですが、今年はまだ勝てていないので早く勝ちたいと思いますし、調子が悪くないのにスコアに結びつかないというとことで、すごく悔しさは感じます」。ここ最近の結果には不満がつのる。打開策として「もう1回マネジメントとかを考え直して」とショット以外の面で取り組みを強化し、上位進出、優勝へとひた走るつもりだ。
今週を含め、残り3試合の出場予定で、次週の日本開催「TOTOジャパンクラシック」は地元・茨城県の試合。そこでの勝利となれば最高のシナリオ。さらには、最終戦の「CMEグループ・ツアー選手権」優勝者に与えられる年間女王の称号も見据え、エンジン全開で走り抜ける覚悟。そのためにも、ここマレーシアでの戦いは重要な意味を持つ。
選手のオフィシャルホテルはクアラルンプールの名所、『ペトロナスツインタワー』からすぐ近く。「本当にスゴい。高いですね」と、毎日見上げるその高さは451.9メートル。マレーシア一の頂を横目に、“ツアーの頂点”を目指し、畑岡が残りの試合へと向かう。(文・高桑均)
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