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畑岡奈紗さん、女子プロに人気の『スチールファイバー』ってそんなにいいんですか?【女子プロセットのどこマネる!?】

アイアンに『スチールファイバーi95cw S』を、ウェッジに『スチールファイバーi110cw S』を使用

米女子ツアー6勝を誇り、日本NO.1の実力を持つ畑岡奈紗のセッティングを分析。アマチュアの参考になる点を、フィッター兼クラフトマンの吉田智氏に聞いた。

◇ ◇ ◇

3番ウッド以上とユーティリティ以下で、シャフトのテイストをくっきりと分けているのが、印象的。ドライバーと3番ウッドは中調子系、ユーティリティやアイアン、ウェッジは元調子系と分かれているのが面白いですね。

畑岡プロが「“いいスイング”をしたのにボールがうまく飛ばないなら、クラブで合わせればいい。もう少しクラブに頼ってみようと思いました」と語ったようですが、長くて振り遅れやすいウッド系は中調子系を使って、ボールをつかまえる意図があるのだと思います。中央部のしなりを生かしつつ先端が硬いため、高慣性モーメントの大型ヘッドとの相性がいいですね。先が軟らかい先調子は大型ヘッドだと振り遅れるリスクがありますから。

ユーティリティのシャフト『テンセイ 1K 70HY』は、今市場で非常に売れているモデルです。手元調子系でゆっくりしなり戻るため、イメージ通りにラインが出しやすい。同じ手元調子系の『DG』や『スチールファイバー』とも相性もいいんです。だから、アマチュアに高い支持をされていると思います。

アイアンで使用している『スチールファイバー i95cw S』は、元調子系で女子ツアーで人気のあるシャフト。最近女子プロでも『DG』から『スチールファイバー』に変更して感触がいいと語るプロが多いですね。『DG』よりしなり戻りのタイミングが少し早く、多少球が上がりやすくなっています。

『スチールファイバー』の一番の利点は、先端剛性が高いこと。先端が硬いとヘッドが暴れなく方向性が高まるうえ、ヒジや手首への負担が軽減されます。一年間戦う女子プロにとって体への負担が減るのは大きいと思います。このサジ加減が絶妙だからこそ、人気があるのだと思います。

ウェッジで面白いのは、もともと50度・56度・60度の番手をロフトを2度ずつ立たせている点でしょう。ややグースネックにすることで、球がつかまるようになりラインが出しやすくしなりますね。これはスピンがかかりづらいというアマチュアが真似してもいいポイントですね。

いずれにせよ、非常に面白いセッティングなのでアマチュアにも参考になる点がいっぱいあると思います。

【畑岡奈紗のクラブセッティング】
1W:スリクソン ZX7 Mk II(9.5度/テンセイPRO レッド1K プロトタイプ 5S、45インチ、D1)
3W:スリクソン ZX Mk II(15度/テンセイ PRO レッド1K プロトタイプ 5S、42.75インチ、321.1g、D1)
3,4U:スリクソン ZX Mk II(19,22度/テンセイ 1K 70HY S、40.25インチ、355 g、D1【#4】)
5I~PW:スリクソン ZX5 Mk II(スチールファイバー i95cw S)
50,54,58度:クリーブランド RTX 6 ZIPCORE ツアーラック(スチールファイバー i110cw S、34.5インチ、D2【58度】)
PT:チャンバープロトタイプ
Ball:スリクソン Z-STAR ◆

■畑岡奈紗
はたおか・なさ/ 1999年1月13日生まれ、茨城県出身。2016年に史上最年少で「日本女子オープン」優勝を飾る。17年からは米国ツアーに参戦して、米国ツアー通算6勝をマーク。アビームコンサルティング所属。

■吉田 智
よしだ・さとし/クラブメーカーを経て「プレミアム ゴルフスタジオ」(渋谷区)でフィッターを務める。アマチュアだけでなく多くのプロからも信頼され、これまでに女子ツアー5勝、ステップ・アップ・ツアー1勝、シニアツアー1勝をサポートしている。

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●アイアンセットの“普通の5番アイアン”は、打ちこなすのは難しい。だが、ロフト25度前後のクラブこそスコアメイクには重要という。関連記事【ロフト25度の番手が重要なんて知らなかった! 飛び系アイアンか? ユーティリティか? それが問題だ】を読めば、ロフト25度前後のベストギアが見つかるかも!?

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