エアコンがついた! 宮澤美咲は快適な実家通勤で上位争い

地元の宮澤美咲はある電化製品に感謝(撮影:米山聡明)

<ニトリレディス 2日目◇23日◇桂ゴルフ倶楽部(北海道)◇6651ヤード・パー72>

北海道千歳出身、今週は自宅通勤の宮澤美咲が連日の「70」をマークし、トータル4アンダーの12位タイと好位置につけた。直近の6試合のうち、5試合が予選落ち。そのなかには北海道での2度の予選落ちも含まれているが、今週はその悔しさを晴らす1週間になりそうだ。

1番パー4、グリーン右サイドから3打目のアプローチは「チャックリして1メートルぐらいしか動きませんでした」。続くアプローチも寄せ切れず、2.5メートルを残したが、これを沈めてなんとかボギー。2日目は不穏なスタートだった。

それでも、徐々にリズムを取り戻し「今日はドライバーでフェアウェイを外していないし、距離があるバーディパットがお先ぐらいに寄っていたので、最近では一番楽なゴルフができました」。後半は12番で1メートル、14番では7メートルを沈めてバーディ。17番では下りの4メートルを沈めて、この日5つ目のバーディーを奪った。

このコースは地元のわりに「あんまり回ったことはない」としたが、小学生のころからジュニアの大会でプレーしてきた。「初めて回った時から難しいとは思っていたんですけど、何年か前にトーナメントの次の日に回らせてもらって、さらに難しいなと思いました。18番は2打目が5番ウッドとかで、もっと長かったと思います」。18番パー4の距離と「まだアマチュアだった」という本人の記憶からすると、プレーしたのは2021年「ニッポンハムレディス」の翌日。今年は397ヤードで行われているが、この時は436ヤードだった。

自宅からは車で20~25分。自宅通勤のメリットを尋ねると「メリットっていうのか分からないですけど、今年の夏から実家のリビングにエアコンが入りました。家に帰ってドアを開けたら涼しい風が来て、気持ちいいです」。宮澤は以前から家族にクーラー導入を提案していたが「汚い部屋に業者の人を入れるのが嫌だと言って、母が反対していました」。宮澤家の名誉のために付け加えると、実際には汚いのではなく、散らかっているだけ。シーズンが始まれば、何カ月も北海道の自宅に帰れない。遠征先から送ったウェアなどの段ボールなどが片付け切れないのは致し方ないだろう。

快適な自宅通勤で調子を取り戻した宮澤は「予選落ちが多いなか、今週は通れたので、上位に行けるように頑張りたいなと思います。優勝してみたいですけど、もうちょっとボギーを減らさないとダメかなと思います」。地元の声援を背に決勝ラウンドでも、さらにスコアを伸ばしていく。(文・田中宏治)

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