
<ロッテ選手権 最終日◇4日◇ホアカレイCC(ハワイ州)◇6566ヤード・パー72>
最終日最終組で優勝争いを演じた勝みなみは、最後まで勝利が見える位置で戦った。1打差2位から追いかけ、首位に並んでサンデーバックナインへ。キム・ヒョージュ(韓国)やネリー・コルダ(米国)らトップ選手と争ったが、最後はスポット参戦の22歳ファン・ヨウミン(韓国)にかわされた。
2番ではバンカーから、6番では15ヤードほどのアプローチを直接カップに沈めてチップ・イン・バーディを奪った。緊張感の漂う最終組でもいたって冷静。「自分も伸ばしているから、ほかも伸ばせるだろうと思っていた。上を意識せずに、普通にラウンドしていました」と落ち着いていた。
自身の位置をしっかり把握したのは、17番のティイングエリア。15番、16番と連続バーディを奪った勝を含む3人が首位に並んでいた。「いい流れで迎えられる」と難度の高い17番に入ったが、2打目はグリーン左に外れた。
「下りだったのをなぜか忘れて…。やっちゃった。いい判断ができなかった」と、パターで迷ったすえのアプローチを大きくオーバーしてボギー。6バーディ・3ボギーの「69」と伸ばしたが、2打足りず3位に終わった。
2週間前の「ウォルマートNWアーカンソー選手権」では首位発進を決めるも、悪天候で競技不成立となり“幻”になった。1週間のオープンウィークを挟んでのハワイ大会では、ショットの調子に「不安要素」を抱えていたが、それはグリーン上でカバーした。「パットに助けられた1週間。ショットとパットがかみ合えば、優勝が本当に手の届くところにある」。悲願成就は「すぐそこ」にあると感じている。
米ツアー3年目。ポイントランキングは27位に浮上し、過去2年間は出場を逃した最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」の参戦を確定させるなど、キャリアハイのシーズンを送っている。
「去年、おととしは(優勝に)届かないものだと、心のどこか奥底にあった。今年の途中から調子が良くなってきて、(優勝に届くと)思えるようになってきた。最終組で伸ばして上位にいったのは“戻ってきたな”という感じがある。気持ちが前向きだし、失敗しても“また獲れる”っていう雰囲気が出てきた」
「この経験をこれからに生かしていきたい」と話すなか、次週からは日米共催「TOTOジャパンクラシック」(11月6日開幕/滋賀・瀬田GC)を含む秋のアジアシリーズが開幕する。「(アジアシリーズは)ご褒美の試合だと思っている。予選落ちがないので攻めていきたい」と力を込めた。
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