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サボテンの無許可伐採はNG! 地元住民の怒りでLIVゴルフ開催コースに当局調査

サボテンもコース景観のひとつ(撮影:GettyImages)

次週の「LIVゴルフ」2023年第2戦はアリゾナ州ツーソン大会。ところが開催コースのザ・ギャラリーGCがアリゾナ州の農務省から調査を受ける騒動が起きている。

発端は約1カ月前の2月初旬。同コースの景観設計を請け負っている会社が、トーナメントのギャラリースタンドを設置するために、成長した2本の“サグアロサボテン”を伐採。その伐採する一部始終を周辺の住民がビデオに収録したことから騒ぎとなった。作業員が大きなサボテンを切り刻んで行く様子が地元TVのニュースで放映され、州の農務省へと伝わった。

“サグアロサボテン”は高さ15メートルまで成長する世界最大級のサボテで、平均樹齢は150~175年。“サグアロサボテン”の花はアリゾナ州の州花で、珍しい砂漠の木としてアリゾナ州の保護植物に指定されているもの。日本では“ベンケイチュウ”と呼ばれ、伐採には同州の農務省に事前許可を得る必要があるが、その報告がされていなかった。許可には20〜60日かかるという。

ザ・ギャラリーGCのマネージャー、ジェレミィ・デュータ氏は「伐採したのは景観設計会社のミス。本来は植え替える予定だった」としている。植え替えは土地所有者が許可なしに行うことができるという。

同州では違反には5000ドル(約67万5000円)以下の罰金が科せられる。

ザ・ギャラリーGCのデュータ氏は農務省の調査には全面的に協力するとしている。このアリゾナ州ツーソンのザ・ギャラリーGCでは2007、08年の2年間、「WGC-アクセンチュア・マッチプレー選手権」が開催。07年大会はヘンリック・ステンソン(スウェーデン)、08年はタイガー・ウッズ(米国)が制した。(文・武川玲子=米国在住)

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