17歳アマの長澤愛羅が24位で2度目の予選突破 2週後の“サクラサク”へ視界は良好「ベストアマを目指します」

アマチュアの長澤愛羅は、“アニカの教え”も胸に、決勝ラウンドを戦う。(撮影:福田文平)

<NOBUTA GROUP マスターズGC レディース 2日目◇24日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6562ヤード・パー72>

2週後に最終プロテストを控える長澤愛羅(ルネサンス高3年)が3バーディ・1ボギーの「70」で回り、トータル2アンダーの24位タイで決勝ラウンドに進んだ。

予選通過はツアー8試合目で7位に入った7月の「ミネベアミツミレディス」に続き、2試合連続2度目。17番パー3のボギー、2.5メートルのバーディパットを外した18番パー4と不完全燃焼の上がり2ホールに17歳は「60台で回りたかった。悔しい」と顔をしかめたが、「予選を通過できてよかったです」と安どの笑みも漏れた。

山梨出身で7歳のときに、男子プロの長澤稔、奨の2人の叔父の影響でゴルフを始めた。「日本ジュニア」を2度制し、高校2年時の昨年から日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームに選ばれている。今年6月には「全米女子オープン」にも出場。「漫然と打つのではなく、次のショット、パットのことを考えて1ヤード刻みで打てるようにならないといけないと思った」。難コースでの経験が“ゴルフ偏差値”をさらに高めた。

先週は米ツアー通算72勝を誇るアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が設立したANNIKA Foundationが主催する静岡でのジュニア大会で優勝。大会前にはソレンスタムを囲んでの「ゴルフクリニック」にも出席し、レジェンドの哲学にも触れた。

「目標を高く持ちなさい、と言われました。自分はちょっとずつというか、みんなから応援されるプロが夢なんです。世界一とか、そういう感じじゃないけど、もっと大きな夢を持った方がいいかなと思うようになりました」

そのための一歩となるのが11月4日から岡山・JFE瀬戸内海GCで開催される日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテスト。すでに4度の下見ラウンドも終えた。「今の状態は悪くないです。JFEはリンクスみたいで、なかなかターゲットが絞りにくいコース。全米は『打つのはここしかない』という難しいホールがずっと続いたので、そういうイメージで臨めば簡単に思えるんじゃないかなと思います」。

人生を変える4日間に向けて、弾みをつけたい今大会。欲がない、ガツガツするタイプじゃないと自己分析する17歳だが、ソレンスタムの教えを思い出したように「ベストアマを目指します」と精いっぱいの欲を出して、決勝ラウンドを戦う。(文・臼杵孝志)