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引き分けでもカップは欧州チームが保持の“不思議“” 対抗戦タイの場合はプレーオフにするべき?

引き分けだけど、欧州の勝ち!(撮影:GettyImages)

最終日のシングルス戦12マッチも熱戦の末に引き分けとなり、最終スコアは14-14と「ソルハイムカップ」史上初の“タイ”に終わった欧米対抗戦。前回大会を制したのは欧州チームのため、“優勝カップ”は欧州チームがそのまま保持することで、実質的には欧州チームの勝利となった。

これはチーム戦の伝統で、今週、ローマ郊外で開催されるライダーカップも同じ、前回大会の勝者が持っているカップの争奪戦、取り返すためには半分以上の14.5ポイントを獲得する必要がある。

引き分けでも「米国の負け」となったステイシー・ルイス主将は「TVやファンのためにもチームで“プレーオフ”をやるのがいいと思う」と悔しそうに口にした。

「でも伝統は守りたい。男子も同じように引き分けはない。ということはカップは前回勝者が維持するのだと思う」とルイスは納得した。

ただし男子の「プレジデンツカップ」では一度“引き分け”という結果になったことがある。2003年、南アフリカでの開催は最終日を終えて17-17の同点、そこで「プレーオフ」が実施され、米国チームはタイガー・ウッズ、世界選抜はアーニー・エルス(南アフリカ)が代表として戦った。しかし3ホールを終えても決着がつかずあえなく日没…。ニクラス米国主将と、世界選抜のゲーリー・プレーヤー主将が話し合った。本来ならば前回大会の勝者、米国がカップを維持するのだが、主将が話し合うその後ろでタイガーもエルスも「プレーを続けたい」、「勝つまでやる」という必死の声が聞こえた。最終的には主将が当時のPGAツアー、ティム・フィンチェム会長に電話をかけて“タイ”で終了することが許可された。

ところがタイガーはのちに「チームで戦っているのだから、プレーオフもチーム戦でやるべきだ」と主張している。

今週のライダーカップがもし引き分けに終われば、前回大会勝者の米国チームがカップを維持し、アウェー大会では1993年以来20年ぶりの勝利となるのだが…。ライダーカップでもプレーオフ論争が勃発するかもしれない。(文・武川玲子=米国在住)

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