
7月の「AIG女子オープン」での優勝など、米国女子ツアー1年目ながら活躍を見せている山下美夢有。フェアウェイキープ率81.96%で2位など、安定感抜群の秘訣はどこにあるのか? 山下のダウンスイングの特徴をプロコーチの平尾貴幸が解説する。
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7月の「AIG女子オープン」で歴史的な優勝を果たした山下選手はシンプルで無駄のないスイングをしています。
ダウンスイングでは、ヒザの角度や間隔が大きく変わることなく、その場でクルッと回るだけ。特徴的な動きは感じられません。左右への体重移動はほとんど見られず、胸郭を回して元に戻す。ドシっと構えて上半身をターンさせるという、本当にシンプルな動きをしています。
ダウンスイングでシンプルに動けるのは始動で、ボールをつかまえる状態を作り、あとは体を回すだけだからこそ。始動のタイミングでヘッドを閉じて振り上げ、ボールをつかまえられる状態を作っています。ダウンスイングでは、その場で回ってヘッドをアドレスの位置に戻すだけ。やることが少ないので、メジャー大会のようなプレッシャーの中でも崩れない、強いスイングだと思います。
■山下美夢有
やました・みゆう/2001年生まれ、大阪府出身。2022、23年と2年連続で年間女王を獲得。24年も2勝を挙げたものの、メルセデス・ランキングは竹田麗央に次いで2位だった。今季から米国女子ツアーに主戦場を移し、「AIG女子オープン」にて海外メジャー初優勝を挙げた。花王所属。
■解説:平尾貴幸
日本大学ゴルフ部出身。10歳から本格的にゴルフを始め、25歳からインストラクターに。ジュニアやアマチュア、プロゴルファーまで、機能解剖学をもとにトレーナーと連携したレッスンが人気。ティーチングプロA級取得。
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