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山下美夢有、西村優菜の“系譜” 大阪出身&150cmルーキー・村田歩香が首位発進

村田歩香は同郷の先輩・西村優菜、山下美夢有と同身長(撮影:鈴木祥)

<ゴルフ5レディス 初日◇30日◇ゴルフ5カントリーみずなみコース(岐阜県)◇6559ヤード・パー72>

大阪出身で身長150センチの女子プロゴルファーは誰? 答えは2季連続年間女王の山下美夢有と、昨年から米ツアーに主戦場を移した西村優菜の2人。そんなヒロインとなる2つの条件を満たしている“第3のプロ”が首位スタートを決めた。5バーディ・ボギーなしの「67」をマーク。ツアー4試合目での完璧ラウンドに村田歩香が声を弾ませた。

「ショットがすごく良かったです。あと3つか4つくらいは伸ばせたかも。前の3試合が全然ダメで、思うようなプレーができなかった。今週はしっかりやりたいと思っていました。予選通過を目標にしていたけど、まさかこの位置にいられるとは思ってもいませんでした」

インの10番パー5から出て、残り75ヤードの3打目をピン左2メートルにつけて幸先よくバーディで滑り出した。前半で3つ伸ばし、後半の出だし1番では残り157ヤードの2打目をピンそば1.5メートル、続く2番パー5は3打目をピン手前2メートルにつけて連続バーディを奪った。

所属するニトリの主催大会だった先週の「ニトリレディス」は予選落ち。その試合から投入した9月13日発売のミズノの新アイアン「JPX925ホットメタル」も、この日は抜群の切れ味で、何度も得意のショットでチャンスをつくりだした。

ルネサンス大阪高3年時に受験した昨年11月の最終プロテストで一発合格。馬場咲希、清本美波、菅楓華、上久保実咲とともに高校生プロとなった。憧れの存在は、小学6年から通うゴルフアカデミーの先輩で、「小さくても活躍できる」と後ろ姿を追いかけた西村優菜だ。

村田が和泉市、西村が堺市、さらに同じ150センチの山下は寝屋川市といずれも大阪出身。「身長は中学で止まりました。それまで牛乳をいっぱい飲んだり、朝に起きたときに背伸びをしたり、いろいろやったけど伸びませんでした。でも、山下さんも同じ身長で、世界でも結果を残している。身長はもういいかなって感じです」。

背が低いことにハンディを感じたこともあったが、今は150センチが誇りにもなってきた。「ゴルフで伸びていけばいい」。首位に3人、1打差の4位に10人が並ぶ混戦を抜け出し、18歳324日で初優勝をつかみ取れば、ツアー史上7番目の若さ。また、プロテスト合格から4試合目での初Vは、2020年の笹生優花の2試合目に次ぐスピード記録となる。

過去3試合はすべて予選落ち。「今回は予選通過が目標だったけど、ここまできたら優勝を狙って頑張りたい。考えすぎずに、いつも通りのプレーができたらいいなと思います」。目標は上方修正。怖い物なしのルーキーは、力強くてっぺんを見据えた。(文・臼杵孝志)

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